第6章 Staring eyes４ー４(フォーゲームスオール)

　丸井「これ、菊丸の？」
　昨日拾った調理器具のボールを菊丸に見せながら、丸井は尋ねました。



　菊丸「ボールか。誰が落としていったんだろうね」



　丸井「あれ、菊丸のじゃないのか」



　菊丸「うん、オレのじゃないよ」



　丸井(おかしいな……)



　菊丸「さて、歯みがきするかー」
　菊丸が行ったあと、丸井はボールを両手に持ちながら、広いフロアの中心でずっと立ったままでいたのでした。



　丸井(菊丸でもないのか、オレをいつも助けてくれたの。じゃあ一体、誰なんだろい。ますます、気になるな)



　平古場「丸井、そんなところで突っ立ってて、どうしたさぁ？」
　と、比嘉中の平古場凛が声を掛けてきました。木手と知念もそこにいます。



　木手「！」
　木手は、丸井が持っていたボールを見て目を見開いていました。



　丸井「なあ、このボール、君たちは誰のものか知らないか？」