第1章 鮮やかな翡翠に姿を映す
リヴァイ兵長と私が急いで向かった先には二体の巨人が群がっている。
「お前は左をやれ!」
「はい!」
身体を勢いよく回転させ、その遠心力で巨人の頸を削ぎ落とす。
ズシィン…!と大きな音を立てて倒れた巨人の元には、まだ幼さの残る三人の兵士がいた。
一人は金髪の青年。
一人は黒髪の頬に傷のある少女。
そして、もう一人は焦げ茶色の髪の青年。
顔の半分以上が赤くなっている。
私は三人の元へ駆け寄り、そっと手を伸ばした。
「大丈夫…?」
そう声を掛けると、抱えられている青年の片目がゆっくりと開かれた。
まだ顔を上手く動かせないらしく、上目遣いで私を見つめる。
その瞳は見事なまでに鮮やかな翡翠色で、思わず心を奪われた。
これが私とエレン・イェーガーの出会い。