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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第13章 気持ちの果てと未来へ


「今日も目覚める様子はないわね。」
「そうね…姉様に伝えましょう」
「えぇ、ソニア姉様。」

部屋を出ようとした時だった。微かに聞こえた呻き声。後ろを振り返るとその目が薄く開かれていた。

『こ…ここは…ッ』
「あぁ、まだ起き上がらないほうがいいわ。」
「ベラドンナも呼んでくるわ、姉様も」
「ええ、お願いマリー」

見渡すほど大きな部屋。外に見える景色は私の知らないところ。

「あなた…海で漂ってたのよ。姉様が拾ってくださったの。」
『姉様?…失礼ですが…あなたは?』
「ふふっ、姉様が来たら話すわ。それにしても姉様が言っていた通り、本当に綺麗ね。」
『えっ?』
「起きたのか…ソニア!」
「えぇ、姉様…この通り。」
「ベラドンナももう少しでくるわ。」
『姉様……ボア・ハンコックですか。』

私の前に立つ絶世の美女…かの有名な女帝だった。

「妾を知っているようで…話が早い。」
『七武海…の召集には来てくださりませんでしたね。』
「あぁ…それか。妾はつまらん会議などいきとォない。」
『そうですか…ところで私は…』
「さっきも言ったけど…海を漂ってたのよ。どうやら、新聞に載るほど大事件を起こしたようね。」
『……ッ!!! か、彼らは!!!』
「落ち着くんじゃ…新聞ならここにある。」
「「にょん婆様。」」

新聞を受け取り、その一面を眺める。
そこに書かれていた内容は嘘ばかりで…1つ安心したのは、彼らの遺体は無事に家族のもとへ帰ったこと。

『よかった…』
「なにがいいものか!! 此奴は犯罪者ですぞ!!」
「ふっ、良いのじゃ。たとえ世界が許さなくても、妾が許してやろう。なぜって、そう…妾が美しいから!!」

すごい角度で決めポーズをしている。腰を痛めたりしないといいんだけれど。

『それよりも…助けていただきありがとうございました。皆様のご迷惑にならないうちに帰ります。』
「まぁ、待つのじゃ。ベラドンナはまだか。」
「ここに来ております、蛇姫様…。診察しても?」
「かまわぬ。」

ベラドンナとは医者なのだろう。服をめくり、包帯を外される。

「右脇腹に一発、左鎖骨部に一発…弾があったから摘出したわ。」
『ありがとうございます。』
「お礼は蛇姫様に。全治3ヶ月…ってところですかね。安静に!」

ベラドンナはボア・ハンコックに頭を下げて部屋を出て行った。
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