【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第13章 気持ちの果てと未来へ
No Side
「なにあれ…ちょっと」
「ひ、人じゃないの巻??」
「へ、蛇姫様に!!」
「なんじゃ騒々しい! 何事じゃ!」
コツコツとヒールを鳴らしながら歩くその絶世の美女は甲板の塀付近に近づいた。
「姉様、人が落ちているわ。」
「死んでるのかしら。」
「蛇姫様、いかがいたしましょう。」
「はぁ…そのような目で見るでない。妾が悪者のように感じる。サロメ…拾ってくるのじゃ。」
「シャーー!!」
美女が連れている蛇はスイスイと海の中を泳ぎ、そのものを連れてきた。
「シャー!!」
「ベラドンナ!!」
「はい、ここに。」
医師と思われる女が落ちてた人を確認する。
「これは…銃弾のあと。息はある。弾は…まずいですね。どうやら、銃で撃たれてそのまま弾が中に残っているようです。」
「で、どうすればいいんじゃ?」
「手術で取り出しましょう。」
「ふっ…かまわん。女子に罪はない。それに…妾が認める容姿のようじゃ。」
再び、船内に戻った絶世の美女。そのあと…医師と思われる女は船員に指示を出しすぐに手術を開始した。
ピッピッと機械が鳴る音が聞こえた。
「この人生きてるの巻?」
「生きてるでしょ」
「でもー、全然起きないねー」
「姉様が城へ運ぶと言ってるわ。」
「はい、マリゴールド様。」
ゆっくりと体を持ち上げて、機械とともに運んでいく。
「ソニア、マリー…此奴の素性を調べ上げるのだ。」
「「はい、姉様。」」
「にょにょにょ、帰ったのか蛇姫よ。ん?誰じゃそれは。」
「其方には関係ない…なぜここにおるのじゃ」
「にょにょにょ…入るなんてかんた…んんんん???此奴はっ!?!」
小さいお婆さんは新聞と女の顔を何度も見ていた。
「なんだ、にょん婆…其奴を知っておるのか。」
「こ、これを見るのじゃ!!!」
バンと新聞を目の前に広げた。
「この女は…今世間を騒がせておる、大海の天使にゃるぞ!」
「ほぉ…彼女が…か。いい拾い物をしたものじゃ。」
蛇姫はニコニコと笑みを浮かべながら、近くに寝ている女を見つめる。
「ソニア、マリー、にょん婆…このことは海軍にはいうでないぞ。
妾は此奴と話してみたい。七武海を誑し込んだと噂の此奴と。」