【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第95章 夫婦とは
『エース!!またこんなところに逃げて』
「うるせェ!」
エースがいたのはメインマストの上、そりゃ上見上げなきゃ誰も気づかないでしょうね。
『また書類から逃げたの?』
「俺はデスクワークは合わねェんだよ」
『でも隊長なんだからちゃんとしないと…』
「わかってるけど!!デュースはナースたちに引っ張りだこだし!アンにはマルコがいて近寄れねェ!」
『はーん…寂しかったのか』
「俺の妹だぞ…俺、兄ちゃんなのに…」
いつもは明るく見えるエースは最近は我慢してくれていたみたいだ。泣きそうな顔でしょぼんとしている姿はまるで子供だ。
『ごめんね…でもエースがお兄ちゃんなのは変わらない…yッ!!』
なんの前触れもなかった。エースに抱きつこうと立ち上がった瞬間にこのモビー2号が大きく揺れた…
『おち…ッ』
そう思った時にはマストから振り落とされており、下に落ちていく。周りを確認すると四隻の船が一斉に体当たりをしてきたようだ、船が一個も濡れていないところを見るとシャボンで移動してきたようだ。
「アンッッッッ!!!!」
必死に上から手を伸ばすエースを見ていた。
『大丈夫だよ!!』
すぐに体制を立て直し、能力も使って下に降り立つ。
「ニヒヒヒヒヒ、大海の天使だなァ?お前を捕まえるだけ俺たちは15億の金持ちだ!!」
「隊長に手は出せなくてもお前くらいならガハハハ、さらえるぜ?」
ほらッといって見せてきたのは何人かの捕まってしまった新人たちとナースのリアス、師長。
『…全員離しなさい』
「お前1人がこっちに来るなら離してやるさ、ナース達以外わな!」
「こいつらは俺たちの夜の相手でもしてもらうかな」
『クロ、シロ、ミケ…』
[もちろんわかってます!]
『1人も残してやらない』
3匹の守護獣と戦闘体制に入ると、上からふわりと抱きしめられた。
「おいおい、無理すんなよい、言っただろい?1人で抱え込むんじゃねえよい」
「そうだ、俺たちがいるだろ?」
「頼れよ、にーちゃんを!」
出てきた16人の隊長たち、エースもしっかり参戦している。
「俺の妹に怪我させようってやつは許さねェ!!!」
「俺たちでしょ!」
「俺は嫁だねい」
「そこは問題じゃないの!」
各自四隻の船を対応しつつ、甲板の敵も殲滅していく。
「お前1人が来れば誰も傷つかなかったんだけどな」