【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第94章 永遠の誓い
Thatch side
2人が飛び出して行ったって気づいたのは、親父が空に向けて話しかけていた時だった。エースは怒り心頭だし、隊員たちはソワソワしてるし、隊長連中はニヤニヤしてるし、親父は祝い酒だって酒盛りしてる。
夜に出て行くってことはそういうことだろうっていうのは家族の中で暗黙の了解。こっちからしたらやっとかよって感じだけど。
「あっちは使い物になってんのかねぇ」
「何を気にしてんの、きもっ」
「おいハルタ、きもいはないだろ?きもいは」
「そうさね、今に始まったことじゃないさ、サッチのきもさは」
「あっ!そっち!!!?!」
俺いじめられて泣いちゃうっ!なんて冗談で言ってても誰も相手してくんないの、これ新たないじめよね!?
「赤飯でも炊いといてやるか」
「結婚式の準備したほうが良くない?」
「あぁ、そうだな」
「親父、どうする?」
「勝手にしろォォ」
「俺やだ!!赤飯とか食いたくねぇ!アンが汚れたのはしんじたくねエ!!!」
「だめだこりゃ、エースはいつまでもガキだよな」
「あんまりそんなことばっかり言ってっと、嫌われんぞ」
うるせぇー、なんて言いながらエースは自室に引っ込んで行った。まぁ1番複雑な心境だろうな。
「そっとしといてやれェ…」
「「「「おう」」」」
「んじゃまぁ、各隊朝方から準備するってことで。」
「「「りょーかい」」」
明日は2人が帰ってきたらどういじってやるかなーっなんて考えながら俺はキッチンに向かい祝いのケーキを作り始めた。
ーーーーー
「おせぇ!!!」
「落ち着けよエース!」
朝になってもなかなか返ってこない2人にイライラを隠せてないエース。甲板にはみんなが集まって祝いの準備をしていた。
「結婚式はまだ早いだろ?!」
「エース、お前はアンが結婚しねえやつとつきあっていいのか?」
「ダメに決まってんだろ!?!」
「なら早くないじゃーん」
「マルコ、怒らないといいけど」
「ここで子供できてきたらどうします?」
「そんなのマルコ隊長のあれ切ってやりますわ」
「避妊をしない男なんて価値なしよ!」
ナースのお姉さんたちこわっ!!怖いこと言ってるけど、アンちゃんのこと考えて言ってんだろうから俺は何も言わないけど。
みんながソワソワしていると島の方から翼をはためかせて飛んでくる幻獣種フェニックスがいた