【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第92章 リゾートアル島 6日目
親父様たちは昔話を始めていた。日も真上に登りそろそろお昼ご飯かなというころ、4番隊が動いてくれたらしく砂浜に香ばしい香りが漂ってきていた。
「今日はバーベキューだ!!」
「おっしゃー!!!」
まだ戦っているのかエースは気づいておらず、今のうちにと家族たちがご飯を食べ始めていた。
『エースー!おじいちゃんー!!ごはーん!!』
「おう!!」
「今行くからのォ!」
一時戦いをやめ、こっちに歩いてくる2人。センゴクさんはもうすでに食べている。
「ほらよい、アン食えよ」
『ありがとう、マルコ』
「お前の家族はいつも騒がしい奴らばっかりだねい」
『それはこの家族?それともルフィたちのことも入ってる?』
「全部だよい」
『賑やかでいいと思うけど?』
「それもそうだねい」
何十個と置かれているコンロの近くで飲み食いを繰り返す家族たち。いつのまにかおじいちゃんとセンゴクさん、親父様たちも昔話に花を咲かせてる。
サッチはナースのお姉様方の水着をガン見しすぎて蹴られ、イゾウたちも飲み始めている。
「こんな日もいいねい」
『うん』
マルコと2人、みんなを見ながらゆっくり食べるご飯。聞こえる笑い声も全てが心地よいものになる。
「おーい、アンーー!肉食ってるかー!!」
『うん!!』
「飲み物は足りてる?」
『うん!!』
「みんな遠慮してあの2人のところ行かないのに、空気読めない奴らがいるねー」
「サッチとエースだろ?」
「あいつらはバカさね」
「放っておけばいい」
楽しい時間…もっと長く長くこのままで。それにはやっぱり親父様は不可欠だよね、みんなで。
でも、私はまた迷ってしまった。
「何を悩んでるかしらねェがよい、サッチからおおかた話は聞いてる。俺は……反対派の人間だ」
『え…』
「親父には生きててほしい、そりゃみんなが思ってる。もっと長くこの時間を共に過ごしたい。だがよい、それは人間の倫理から外れるんじゃねェか?」
『でも…ッ』
「親父はそれを望んでるのかよい?」
『ッ…!!』
「黙るってことは望んでねェってことだ。」
「アン、俺たちはお前の考えを否定したいわけじゃないさね」
「でも、親父の望んでないことに賛成はできない」
後ろから声をかけて隊長たち、彼らはサッチから相談を受けて各々の答えを出したんだろう。