第92章 リゾートアル島　6日目

おじいちゃんが血相を変えてこちらに向かってくるところを見ると、きっと1番に目に入った写真はナース服のものなんだろう。

「嫁入り前に娘にこんな格好をさせるとは…エース！！貴様一緒におったんじゃないのか！！！」
「うっせェ！！俺がいないところでアンが勝手に着てんだよ！」
『そんなわけないでしょ！！私は無理矢理着せられてんのよ！！』
「「そうか、無理矢理なら仕方ない」」
「「「あほか！！この2人！！！」」」

ポンと手を叩いて納得した2人にツッコミを入れる家族たち。

「グララララッ！！2枚目のやつはガープ、貴様の好みだろォが」
『2枚目？』
「そんなもん…こりゃ、いい写真じゃ、のぉ、センゴク」
「ほぉ、これは海軍ポスターにでも使うか」
「どんな写真なんだい？」
「おいクソジジイ、見せろよ」

後ろから何人かが覗くと、そこに映っていたのは過去の私の写真。しかもそれはマルコと対峙していた戦闘シーンが映し出されていた。

「こりゃァいい、白髭海賊団と戦えるぐらい強くなれるという広告になりそうじゃなァ」
『だめだよ、それ。燃やしちゃってよ、エース』
「うっし！！任せとけ！」
「こりゃァわしのもんじゃ！！それともこのわしから奪ってみるか？？」

ニヤリと笑うおじいちゃん、しかし衰えているとはいえ威圧感はそこら辺の海軍中将よりもはるかに上、大将レベルといったところだろう。

「おもしれェ！！やってやるぜ！！」
「かかってこい！！」

写真一枚のために始まったおじいちゃんとエースの闘いは関与するものはいなかった。

『センゴクさん、向こうで親父様とどうですか？』
「あァ…休暇だからな。いただこう」

「ここで元海軍元帥を親父のところに連れて行っちゃうアンちゃんってなかなかだよねー」
「ほんと肝の座った妹だよねー」
「だない」

センゴクさんを親父様のところへ連れて行くと、親父様は「まぁ飲め！俺たちの仲だ、遠慮はいらねェ！」そう言って持ってきていたカップに酒を注いでいた。

『親父様になんかしたら、首飛ばしちゃいますからね？』
「はははッ、なんにもせんさ」
「俺ァがそう簡単にやられるかァ！グラララ」

「ちょっと聞いた？あの子ったらすごいおっそろしいこと言ってたわよ」
「キモいよい、サッチ」
「なんなの、そのキャラ」
「うざい」
「え！みんなしてひどくない！？！」