【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第12章 直接対決
「そうだ、君のせいだよ。だから、君も死ぬべきだ。」
ーゴールド・ロジャーの子供?そんなの生きてる価値なんてねェ
ーそうだ! 生きてるとしたら死刑だな!
ー悪人の子供なんて死ねばいい!!
幼い頃からずっと言われていた言葉…私は…
『私は…生きることも許されないッ…!!』
「そうだ。だから私が殺してあげよう。君を大罪の罪で処刑しよう。」
『最後にいいですか…』
「なんだ、別れの言葉か?」
『貴方の正義は一体なんだったんですか。』
「ふ、そんなことか…私の正義は私利私欲に生きる。自身を守ることが正義だよ。」
嘲笑うかのように言い放ったその男に苛立った。死んで行った彼らは島民を守るため、自身の正義のために戦ったのだ。それはあいつは…自分を守ることが正義だと…。
『許さないッ!!!!…あんたは私がッ…バンバンッ…えッ…』
「君は怒ると周りが見えなくなるのが、弱点だったよ。」
「いひひ、やりましたぜ!!!」
『…ジェント中将…くッ…』
体から出る赤い液体…力が抜けていく。
『こ…れ…海楼…せき…ッ』
「あぁ、本部から君は能力者だったという噂は聞いていたからね。作らせてもらったよ、海楼石の銃弾。よく効くだろう?」
「弾が体に残るように打ったからな…きついだろ?能力者には。」
『ど…して……な…でッ…』
「さ、君を処刑しよう…仲間殺し、横領、賄賂については君に背負ってもらおう。来世でまた会えるといいね。」
ザバンと海が波を大きくした。それに包まれるように私は海の中に引き摺り込まれた。
待って…みんなを沈めないで…彼らにはまた家族がいるの…
海の中で漂う無数の遺体に私は必死に手を伸ばした。
せめて…みんなを運んで…彼らは…
海は優しく答えてくれるように彼らを海岸へ運んでくれた。
私は遠のく意識で声を聞いた。
ー死なせない…生きて…君にも待ってる人がいる。
お前もやろうぜ!!海賊!!
『え…す…ごめん。』
荒れ行く波に包まれながら、長い旅をした。海は優しく包んでくれていた。
のちに新聞で、ある報道がされた。
【大海の天使! アン中将!裏切りの末に自害!!】
【カージマス中将!お手柄!】
【大海の天使! 海の藻屑になる!】
多くが信じられないという顔でその記事を見つめていた。