【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第92章 リゾートアル島 6日目
ご飯を食べ終わると、マルコに手引かれて連れて行かれたのは甲板。そこにはいつもの家族達がいるが、服はきておらず、どう見ても水着。甲板に座る親父様ですら、凜々しい体に水着なのだ。
『これは一体』
「グラララ!!何だ、聞いてなかったのかァ?」
『えっ???』
「言ってなかったかよい?」
「言ってねェだろ」
「そうだったかい?」
『どういうこと?』
「今日は家族で過ごす日だよい」
『えっ』
マルコの言葉に愕然とした。“なんだ、二人じゃないのか”と少し残念だった。
「アンちゃん、顔に出てるぜ。マルコと二人じゃなくて残念だってな」
『うるさいサッチ』
「俺とはいつでも二人になれんだろい?」
『まァ。』
「グラララ!!たまには親孝行しやがれェ」
『わかってるよ』
家族達が雄叫びを上げて水の中に飛び込んでいく。
「さあってじゃ俺たちも行くか!!」
「うおっ!!ちょ待てサッチ!!」
「お前、馬鹿かよい!?!!」
ざっばーんと大きな水しぶきを上げて、落ちていったのは能力者であるサッチ、エース、マルコ。勿論上がってくるはずなどないが幸いにも下には各隊の部下達がいたので引き上げられていた。
「おま、マジ、ふざけんなって!!」
「死ぬところだったよい」
「わりィわりィ!!忘れてたわ!!」
『大丈夫?』
「アンーー、どうにかしてくれよ」
『ん、任せて』
落ちた三人の周りに薄い水の膜を張る、体に触れない程度に形を保っている。
「お、楽になった」
「さすがだねい」
「ありがとなー、アンちゃん」
『うん。じゃ、みんなやっちゃっていいよ』
「「「へッ!?」」」
私がそう声をかけた瞬間、周りの隊員たちは三人に水しぶきをかけはじめた。
「エースには普段から鬱憤があるからな、やってやれ2番隊!!」
「「「「おおお!!!」」」」
「うっわ何だよ!!」
「マルコ隊長!!すみませんっ!!!」
「アン副隊長と親父には逆らえないんッス!!」
「親父までかよい!?!?」
「サッチ隊長!うまく死んでください!!!」
「おまえら!!!ゲホッ」
普段から鬱憤がたまっていたのだろう。1,2,4番隊以外の隊員達もばれないように水しぶきをかけていた。
「グラララ!!元気な奴らだァ」
『ほんとだね。あ、でもそろそろ止めとかないと、能力は使えるまんま何だよね』