【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第91章 リゾートアル島 5日目
『でねー、そこには黄金の都があってー』
「そうかァ!!グララララ」
『あぇ?なんか、フワフワして気持ちいいれーす!』
「あァ、そうだなー」
「お、おい!あれ、やばくないか!?」
「アン副隊長!?まさか、飲みました!?」
『んーら、のんれないー』
「「「「やっべェ!!!!」」」」
頭がフワフワする。歩いてる地面がまるで空島の雲みたい。親父様に入れてもらったカップに入ったジュースを飲む。少し苦いけどこう言う味なんだろう。
『おいしいれー、おやりさま!』
「グララララ、羅列が回ってねェな。そろそろやめとけェ」
『いやらー』
みんなは何でかジュースを取ろうとする、これは私のだよー。
「戻ったぞー…って、アン!?どうした!?」
見慣れた顔、オレンジ色のテンガロンハット。
『あ、エースら!おかえりー』
「くせっ!おまえ、酒飲んだのか!?」
『のんれないよー?』
「嘘つけ!ほら、部屋戻るぞ」
『やらー!』
無理やり手を引き、連れて行こうとするエースに最大限の抵抗をした。
「何事だよい?」
「それが…」
『隙ありっ!!』
「ん!?!」
エースがそっぽを向いた瞬間に腕を引き、その唇に兄妹のキスをした。
「離れ…っろ!」
『んー、エース…だめ?』
「くっ!」
「アンちゃん!!俺ならいくらでも!!」
ぞろぞろと現れてくる隊長格たちに、酔いも覚めてくるものがあった。
『おかえりー、マルコ』
「おまえない、あれだけお酒はダメだって言っただろい?」
『これはジュースだよー』
「グララララ!そりゃ、おまえが土産に持って買ってきた空島名物のスカイブルーって酒だ。グララララッ!!」
『ぅぇー?!そうなのー?!』
「「「だから、やめましょうって言ったじゃないですか!」」」
近くに来たジョズはコップに水を入れてきてくれていた。
『ありがとう』
ひんやりと冷えた水をもらうと、ボーッとしていた頭もすっかり冴えてきた。
『はぁー、また迷惑をかけたみたいね』
「グララララッ、気にすんなァ!」
「そうだねい、今回の犠牲もエースだけだったからない」
「俺はいつでもキスしてあげるけど?」
「きもいよ、サッチ」
また賑やかになる宴に今度は水を片手に話に参加した。そういえば明日は…。
「明日はよい…部屋で待ってろよい」
『うん。わかった、待ってるね』