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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第91章 リゾートアル島 5日目


ドフっと潜って一通り落ちると、さらにくる浮遊感にはサボの能力で対応した。ドフっと再び音を立てて今度は白海に沈んだ。

『ねー、これさー、落ちてったらどこに着くのかな』
「真上に登っただけだけど、雲は動くからなー」
『だよねー』

呑気に空サメや空魚をみて、雲から突き抜けた。というより落ちた。

「おっと…呑気にみてる場合じゃなかったな。」
『流石にちょっと焦った。』
「悪いな。」

ニカッと笑った顔を見て、“こいつわかってやってるな”と心の内に思った。

いつもの青い海が広がる昼間ではなく、すっかり日は沈み、暗い真っ黒い海になっていた。

『何時かわかる?』
「ま、晩飯の時間ってところだな。」

海にゆっくりと降りた。

〔お帰り、女神〕
〔白い鯨はあっちにいるよ〕
〔島はあっちだよ〕

ひょっこりと顔を出したイルカたちは頭を振って方向を教えてくれた。

「なんだ?」
『イルカたちが、島はあっちだって言ってる』
「そうか、言葉わかるんだったな。」
『ん。歩いて帰る?波操る?』
「俺の能力で飛んでいくってのはどうだ?」
〔危ないよ!船が通るよ〕
『え?』

イルカたちがパシャパシャと跳ね出した時、ギィーと小さく音を立てて、後ろから船が近づいてきた。黒い生地に赤い文字「RA」そして、その間に立つ龍のマーク。

『なんでここに?』
「やべ…」
『進路が同じなら乗せてもらおうよ。』
「ばか、やめとけ!!」

水を下から勢いよく持ち上げて、船の甲板へ上がった瞬間突然感じた殺気に全身を水に変えた。体をすり抜けたいく弾に少し苛立ちを感じた。

「まて!俺だ。サボだ」

サボが声をかけた瞬間、“参謀総長?”という声が所々で上がった。

『普通の人間なら死んでるし。』
「悪いな。」
「参謀総長という証拠をみせろ!」
「は?ったく。風壁。」

さらに飛んできた弾に対してサボは風の壁を作りそれを防いだ。

「さ、参謀総長!!」
「どこ言ってたんですか!?」
「こ、コアラさんが!!」
「わぁってるって。」

サボは自慢のシルクハットをとって、トコトコと船内に戻っていった。その数分後、壁が壊れる衝撃音と飛んでくる人、怒り狂ったコアラがいた。

「あなたは一体なにをしてたのよ!!!!!」
「ず、ずみばぜん!!」

ボコボコに殴られている顔はあのかっこいい顔の面影は全くない。
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