【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第90章 リゾートアル島 4日目
『いや、決まってないけど。でも、せっかくのリゾートならみんなで海かプールに行きたいな』
「お、いいアイデアじゃん。じゃあ、よ!水着俺が見立ててやる」
『いや、普段から水着なんだけど?』
「普段から見てるやつだがじゃつまんないだろ?」
『そう言うものなの?』
「いいからいいから!」
いつの間にか並んでいたお皿の中身は完全になくなっており、サッチに手を引かれるまま店の外に出た。
「ここなんて、いい感じじゃないか?」
そう言って目の前にドドンと現れたのは、リゾート地あるあるの水着屋さん。何百種類もの水着が揃っている。
『えー、いつものじゃダメなの?』
「普段と違うものを見せるからいいんだろ?だから、このマイクロビキニなんてどうだ?」
サッチが手に取って見せてきた水着はほぼほぼ隠すところのないもの。
『いやはや、本気で言ってるのかな、サッチさん』
「俺はいつでも本気だが、アンちゃん」
『絶対やだ』
「だよね〜、わかってたんだけどね。」
“じゃあこっち!”と言って見せてきたのは普段戦闘では着ることを避ける胸元のフリフリした水着だ。
『え、これは流石に似合わないと思うけど。』
「いいから、まずは試着してきてくれよ!」
ドサっと試着室に押し込められた私は仕方なしに着ていたものを脱いで、サッチにおすすめされた白のフリフリ水着をきた。
『これでいいの?』
サッチは何も言わずにこちらを見て、鼻を押さえながら親指を立てた手をこちらに向けた。
「最高」
『鼻血出てるけど。』
「結構胸があって、うん」
ボタボタと流れる血を地面につかない程度で止めてまとめて置いた。
『血がもったいないような…』
「あぁ、悪いな!じゃあ、次はこっちで」
『はぁ』
渡される水着をなんだかんだきていく私も相当優しいと思う。
「よし、どれも似合ってるからな!色は任せるけどよ。たまには黄色とか赤とかオレンジとか紫はどうだ?」
『うーん、いつも青か黒だからね〜』
「白ってのも捨てがたいがな」
『じゃあ、白のこの水着と、赤のこの水着にする。』
「よし!お会計だな!」
選んだのは白のフレアビキニ水着と、赤のホルタービキニだ。サッチはその二つを持つとすぐに1人お金を払いに行ってしまった。
『あ…』
「いいからいいから!俺が出すからな!6日目にきてやってくれよ」
『…うん。』