【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第89章 リゾートアル島 3日目
人数が増えれば、目立ち方もまた変わった。
『なんで、シャンも来るのよ!』
「いいだろ?せっかく同じところにいんだからよ!」
『目立つでしょ!?』
先程までは顔面のスペックが高い奴らが集まってるだけで済んだのに、今はさらに柄の悪そうな男たちが集まっているわけだ。それに赤髪海賊団と白ひげ海賊団はとてもなく有名なんだ。
「おい、あれ」
「四皇がそろってなにしてんだ」
「近寄らないようにしよう」
「あの女…どうなってんだ?」
『ほらぁ〜柄が悪いから〜』
「そんなこと言うなよ。お前だって海賊だろ?」
『うっさい』
「なら、アン!俺と革命軍しようぜ!」
「「「ふざけんな!!!」」」
ゾロゾロと歩いていてはやはり道ゆく人は避けていく。
『「これ楽しくないんだけどー」』
「だよね、アン」
『本当に。逃げるか。』
「いいね〜」
『少し後ろに下がってね。』
先へどんどん進んでいく彼らからゆっくりと離れていく。
『ハルタ、行くよ。蜃気楼』
静かに姿を消した。ハルタと手を繋いでみんなと反対方向に進んだ。
『ねぇ、観覧車乗ろう!』
「もちろん!」
観覧車は思っていたより少なくて、私たちはすんなり観覧車に乗れた。
「2人で乗れてよかった」
『うん、あ…あそこでなんか火の手が上がったけど。』
「気のせいでしょ?」
『そうかな〜』
上へ上へ登っていく観覧車は島全体が見渡せる高さになっていた。
「ねぇ、聞いても良い?」
『え?』
「なんでまだマルコと付き合ってないの?」
『え。それ今聞く?』
「いや、別に僕としては良いんだけど。みんな気になってるから。」
『そんなに?』
「まあ」
ハルタは少しそっぽを向いて外を見ていた。同じように外を見るとやはり時折青い炎やら赤い炎やらがちらほら上がっている。
『…マルコ、好きな人いるって言ってたよ。』
「うん」
『だから、私のことはいいの!』
「え?」
『だって、マルコが好きになった人だからね。私なんて入る隙間もないよ。』
「ちょちょちょっと待って!マルコが別の人を好きだとか思ってる?!」
『うん。昨日言ってたよ?』
「誰が!?」
『サッチとの会話で。』
「また?もういい加減にしてよ。」
ハルタは少しため息をついていた。観覧車を降りると周りはすごく賑やかだった。
「アンちゃーん!」
「どこだよい!」