【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第12章 直接対決
「な、何事だッ!!!」
『あァ準備中失礼します。マリンフォードから参りました。アンと申します。』
「な、なんで海軍が!?! 確かに賄賂は…」
『えェ、受け取ったみたいですね。しかし、私は賄賂を受け取ったものとは全く関係ありませんので…街を闊歩している海賊を捕らえにきただけです。ね、ドーローレス海賊団船長。堅実のドーローレス。懸賞金は300万と言ったところでしたかね。』
「おぉー、よく知ってんじゃねェか。俺がドーローレスだ。で、姉ちゃんは一般兵か? なんでここにいやがんだ?」
『伝え忘れてましたね…貴方たちを捕らえにきました。』
「「「「ッあははははははは!!!!」」」」
「そんなガキに何ができる!?」
「海軍も人手不足かよ!!!」
『いえ、人では大いに足りてます。』
私が発するたびに海賊たちは大笑いをしていた。おそらく、私が本当に一般兵だと思い込んでいるのだろう。この人数の俺たちを捕らえることはできないと。
『フフ…それはどうですかね。』
人差し指を前に向けて、狙いを定める。少し意識を集中するとそこには水の玉が出来上がる。いくつもいくつも作り、目の前に浮かせていく。
「お前、能力者かッ!?!」
『えェ…ちなみに捕らえると言っても別に海賊はDEAD or ALIVE。
生き死には関係ありません。結局処刑なのですから。』
「ひッ…こいつ狂ってやがる!!」
『貴方たちが相手をしていた格下の海兵と一緒にしないでください。私たちは正義が絶対なんです。だから、それ正義を脅かすものはいらないです。水流弾:ウォーターガン』
指先からピストルのように水の玉を弾き、逃げ惑う海賊たちの急所に当てていく。悲鳴が聞こえる。助けを求めている。
『海賊になったからには命かけてくださいね。』
撃ち抜かれて死んでいく、無残な死体。
最後に残っていたのは、船長のドーローレスだけだった。
「お、俺の部下が…」
『力の差は歴然です。さぁ、賢い貴方はどうするのですか?』
「金は全てやる! だから命だけは!!!」
『……私が言っていたのは降伏するかってことです。残念です。』
パシュという音と共に、男はしゃべらなくなった。
『あとで…回収に来させないと。』
連絡を取ろうと思って子電伝虫を出したときだった。ちょうど連絡が来たのだ。