【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第87章 間話 Side.Marco
そんなこんな考えながら仕事をしていたら、イゾウとサッチが部屋に入ってきた。
「どうだ?捗ってるか?」
「まあねい…」
「そりゃいい。これから隊長たちで飲みに行くから…行くぜ」
「は?」
「その緩みきった顔…どうにかならないのかい?」
イゾウに言われてハッとした俺は顔を戻したが時すでに遅し、机にはまだ何枚もの書類が置かれていたが、イゾウとサッチに捕まり船の外に連れて行かれる。
「可愛いお姉ちゃんもいないからな。安心していいぞ!」
「珍しいねい。お前が女を呼ばないなんて」
「ま、真剣な話もあるしな」
「は?」
「ま、いいからいいから!お待たせー」
そう言って入った酒場にはすでに他の奴らは揃っており、お酒を片手に話を始めていた。
「遅いよ!!」
「そぅだぜ?呼んだのはそっちだろー」
「わりィわりィ!あれ、エースは?」
「アンとサボといたいからって、こいつをよこしたぜ?」
アトモスの下にちょこんと形見狭そうに座っていたのは若先生。別名2番隊副隊長のデュース。
「いや、俺なんかですみません。エースには後で伝えとくので」
「あぁ…まぁ、いいか!」
「話を先にしろよい」
「えー、早くない? かなり重くなるよー?いいの?」
「なんだ?」
「その話ってのを聞きにきたんでしょ?」
「まあ、いいけど…じゃあ、話すぜ?」
やけに勿体ぶっていたサッチは目つきを変えて真剣に話し出した。
「親父を長生きさせる方法がある」
そう放った言葉はあまりにも衝撃で誰も言葉を発するやつかいなくなるほどだった。
「え、何言って…」
「親父は老衰なんでしょ?どうやっても無理じゃ」
「たしかに…親父の病気は前にアンの覚醒した力で完治させた。あとは生きる人間誰しも逆らえない老い。」
「わかってるなら冗談はやめろよい」
「俺は!!冗談じゃこんなこと言わない。」
いつになく真剣なサッチ。
「俺の力で出来ることは…物や人の時間を早送りにしたり巻き戻したりするトキトキの実の力。たしかに無限に時間を戻すなんてことはできない。だが、20、30年。親父の寿命を巻き戻すことができる。」
「おい、まさか…」
「それで親父を。」
「若返らそうってのかい」
「あぁ…別にお前らが反対ならやめる。完全には治すことができないからな。巻き戻した時間が過ぎれば親父は元通りになっちまうからな」