【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第86章 リゾートアル島 1日目
宴をしたのはいいが、これはまずいじゃないかと思ったのはつい先程。船の甲板に転がる船員たち。船長の親父様は豪快に笑いながらまだ酒を飲んでいる。どうやら、隊長たちは見張り番を残して島で隊長会議(と言う名の宴会)を開いているようだ。エースは“俺はサボとアンといたいからな!代わりにデュースを出した”と言っていた。
しかし、本日見張り番であるブラメンコ隊の面々も堂々とお酒を飲んでいて、潰れているのが現状だ。
『マルコが帰ってきたら何を言われるか…』
「グララララ…俺ァがいるから問題ねェ!」
「そうだぜ〜!!アン」
「白ひげさんがいればなんとかなる!!」
サボもエースも完全に飲んだくれている。
『ったく…親父様も少し飲み過ぎだよ!!ナースのお姉様方がいないからって!』
「グラララ…ケチケチすんなァ」
『もう!!とにかく、今日は仕方ないから見張りしてあげるけど今度からはもっと厳しくしないとね』
「真面目だな〜アンは!」
「そうだな〜!!」
ギロリと睨みをきかすと、エースたちはそそくさと走っていった。
『クロ、シロ、ミケ…』
〔はい、主人様〕
〔見張りとはかなりの大役ですね〕
〔楽しいぞ、きっと!〕
『クロは左側、シロは右側、ミケは後方を…前は私が見張り台から見とくからね。』
〔〔〔了解〕〕〕
パッと散らばっていく3匹はそこら辺に寝ている奴らより使えるだろう。マストの上に登ると、暗い海とまだ明るい街が見えた。下ではまだ終わりそうにないミニ宴が続いており、親父様の笑い声も、みんなの声も響いていた。
『…こう言う夜も悪くない。』
ふと鼻歌を口ずさんでしまうほど気分は良く、見張りにも集中できた。
それから何時間か経ったころ、少し眠気が襲ってきていた私の目の前に現れた青い鳥。
「こんなところで何してんだよい?」
『おかえり、マルコ』
「あァ、戻ったよい。」
人の姿に戻ったマルコの足取りはおぼつかなくて、フラフラとしていた。
『マルコ、酔ってる?』
「いーや。」
そう言う顔は少しだけ笑顔が多い。
『酔ってるよね?』
「アン…好きだよい」
『え?』
急に言ったマルコはそのまま体制を崩してマストから落ちて行く。
『嘘でしょっ!?』
手を伸ばしたが少し間に合わず下に落ちて行くマルコ。
『クロ、シロッ!!!』