【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第86章 リゾートアル島 1日目
Side.Marco
昨日エースが引っ張っていったアンは結局戻ってることはなく、俺は床で寝てるサッチと2人だった。
「ったくよい…」
飯でも食いに行くか…そう思い立ち、扉を開けると向こうからあくびをしながら歩いてくるアンがいた。
『ふわぁ…』
「まだ眠いかよい?」
話しかけると少しだけ目を見開いていたアン。
『おはよい』
「真似すんない。エースと革命軍のやつは?」
『サボだよ、サボ!』
何回も連呼される他の男の名前にチリリと嫉妬が燃えた。
「……サボねい」
『2人は食堂に走っていった。マルコとサッチはゆっくり寝れた?』
“あのあと”と追加の言葉を吐いたアンにまた大きくため息を出した。
「野郎2人で寝て何が楽しいんだよい…」
『あはは…私着替えてから行くから?』
「一緒に行くよい。待っててやるから」
『…はいはい』
待ってるとは言ったが、暇だしな。そう思い付いて行くと、部屋に入るなり水着も服も脱いで歩いていた。これには流石の俺も焦った。
「お前な…もう少し恥じらいを持てよい。」
『待ってるって言わなかった?』
「…だから隠せよい。それとも朝から襲って欲しいのかい?」
朝から見せられるその身体にクラリと来てるのは確かだろう。年甲斐も考えないでよい…。一歩、また一歩と距離を詰めて行く。
〔主人様に近寄るな、鳥!!〕
〔貴様のような下劣なものに主人様が振り回されてたまるか〕
『ミケ、クロ…』
バッと出て来た猫どもに少し苛立ちを感じだが、朝からアンを襲うってことは無くなり少しほっとした自分もいた。アンはいつものように水着をきて、肩口の広くなったシャツ、ショーパンを身に纏った。
「これ、肩ずれてるよい。」
『そういうやつなの』
肩見せて歩くのか…そう聞く前に俺はアンの肩に触れていた。
『ん…』
「…これは、男を誘う服だよい…」
『違うよ…んっ』
否定の言葉を紡ぐ唇を自分の口で塞いだ。
「今日は虫除けつけといてやる良い」
『え?何を…ん、やっ…った』
唇を寄せ、肩に俺のマークをつけた。
『マルコ?』
「そんな顔で見るんじゃねェよい…朝から出られなくなるよい」
『…朝じゃなかったらいいの?』
こいつは…はぁ…。
「さ、飯食いに行くよい」
『…え、あ!待ってよ!!』