【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第86章 リゾートアル島 1日目
『んー…狭い…』
寝ている時のあまりの息苦しさに目を覚ますと、両側にいるむさ苦しい男が2人。
「ん、アン…」
『邪魔…』
身体に巻きつくように双方の腕が伸びていた。
「おい、エース!起きねェと行く時間なくなるぞ!!」
扉の外からかかった声にエースの目がバチッと開いた。
『うわ。』
「普段は絶対ェ起きねェのにな…」
『サボ!起きてたの!?』
「あぁ…可愛いアンの寝顔見てた。」
『何言ってんだか…どいて。』
「んー、もうちょっと〜」
〔どけ、獣ども!主人様に近寄るな!〕
「あ、昨日の猫…」
『昨日も起きてたんだね。』
「サボ!アンのこと離せよ〜!」
「エースこそ、離せよ」
2人は何故かどちらが先に離すかを喧嘩していた。
『いや、2人とも邪魔だから。』
「「えぇ〜」」
『はい、どいて〜』
グイッと無理やりに引き剥がすと、2人は離れて体を起こしていた。
「起きるか…」
「だな」
〔9時をまわったところですぞ〕
「やべェ!!飯食いっぱぐれる!!」
「なに!?」
サボとエースは急いで食堂に走っていった。
『ふわぁ…』
「まだ眠いかよい?」
自室に戻ろうとしたときにばったりあったマルコは扉にもたれて聞いてきた。
『おはよい』
「真似すんない。エースと革命軍のやつは?」
『サボだよ、サボ!』
「……サボねい」
『2人は食堂に走っていった。マルコとサッチはゆっくり寝れた?』
“あのあと”と言葉を足すと、ため息を大きく吐いていた。
「野郎2人で寝て何が楽しいんだよい…」
『あはは…私着替えてから行くから?』
「一緒に行くよい。待っててやるから」
『…はいはい』
部屋に戻り来ていたシャツとかを脱ぎながら歩く。
「お前な…もう少し恥じらいを持てよい。」
声がした方を振り向くと何故かいるマルコ
『待ってるって言わなかった?』
「…だから隠せよい。それとも朝から襲って欲しいのかい?」
ジリジリと距離を詰めてくるマルコをあしらったのはミケたちだった。
〔主人様に近寄るな、鳥!!〕
〔貴様のような下劣なものに主人様が振り回されてたまるか〕
『ミケ、クロ…』
クローゼットからナースたちと買った服を出す。さすがに今日は動きやすいのがいいかな。エースだし。いつものように水着をきて、肩口の広くなったシャツ、ショーパンを身に纏った。