【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第85章 リゾートアル島 前夜
「そうねー、水着だったらこれなんてどうかしら?」
「でも、それじゃあ、自慢のマークが隠れちゃうわ」
「あら、じゃあ、これは?」
お姉様たちは自分の水着も選ばずに私に似合うものをと討論を繰り返していた。
「アンちゃんはスタイルいいからね〜。これぐらいでもいいんじゃない?」
そう言って見せてきたのはマイクロビキニと言われるもので、さすがに顔が青ざめた。
『いや、さすがにそれは…絶対動いたらズレる。嫌だ』
「そう?じゃあ、この青い羽のマークが入ったオフショルダーはどうかしら?」
“青い羽”と言われたときにピクリと肩が反応してしまった。
「ふふふ、大丈夫よ。みんな知ってるから!」
「マルコ隊長ともう付き合ってるんでしょう?」
へ? マルコと付き合ってる??
「最近、よくマルコ隊長の部屋から出てくるものね。」
「お昼まで出てこない時は…ふふ、大丈夫かしらって心配したのよ?」
「無理してない?」
「毎晩求められない?」
「何かあったらいうのよ!」
「子供も見てみたいけど、まだ避妊をしとくのよ?」
お姉様方は勝手な妄想を膨らまして、みんなでキャーキャーと言っていた。
『あ、これ…お会計お願いします。』
お勧めしてくれた何着かを購入した。青い羽の水着も入れておいた。
「アンちゃん、今みんなで話してたんだけど。少しカフェでお茶してから帰らない?荷物はそこら辺のやつに渡しておいて」
『そこらへん…』
たしかに周りを見渡すと、隠れているつもりなのか植木に頭が6つ並んでいる。
「あれで隠れているつもりなのかしら」
「あんなに特徴的な人たちはいないわよ」
『たしかに…』
おそらく100cmあるかないかくらいの植木に見える頭は、黄色いバナナ、茶色のフランスパン、艶のある黒髪、短い赤茶色、オレンジのテンガロンハット、青いシルクハット…。
『馬鹿なのかな。』
「ね、荷物持ちはしてくれるわよ!彼らに渡して、私たちはお茶しましょ?」
「そうしましょ!」
お姉様方に手を引かれるままに植木に近づいた。
「これ、スパイみたいで楽しいな!」
「ってか、バレるでしょさすがに」
「人数多すぎ」
「だから、お前らは来なくていいって言っただろい?」
『なにしてんの?』
「何って見てわかんねェか!?アンちゃんとナースの皆様のび…こ、う…うぇぇ!?」