【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第85章 リゾートアル島 前夜
『これはここ…あ、これラクヨウに。間違ってるからやり直しって言って?』
「はい!」
島に着くまであと数時間、隊長たちはバタバタと書類を書いていた。
「あ、アンよい。ついでに1時間後に隊長会議することも伝えて回るように言えよい」
『はーい。だって。よろしく』
「は、はい!!」
書類を持っていく隊員たちは、それぞれバタバタと走っていった。
「アン〜!!これ以上は頭が回らねェよ!!」
『頑張って〜』
今日はデュースが医務室待機になっているため、一人で隊長としての仕事を回しているエースはとても耐えきれず、私の隣に臨時机を置いてやっている。
「いちいちこんな細かいこと覚えてないし〜」
「予算案は出したかよい?」
「あ?予算??あぁ…それならアンに渡したけど…赤インク大量につけられて帰ってきた!」
“どうだ!”と胸を張って、紙を持ち上げていたエースにマルコは呆れ顔をしていた。
「どうやったら、そんなに間違いだらけになるんだよい」
『エースは計算の勉強したほうがいいよ。』
「うるせ!」
拗ねたような顔をしていても必死に頑張っているエース。
『エース、それができたら島で買い物行こうね』
「なんだ、珍しいな。お前から誘うなんて。」
『たまには兄弟水入らずもどうかな〜と』
「ニシシッ!やってやるぜ!!」
ゴーッと勢いよく書類を書き始めていたエースは、途中何枚か燃えて怒られていたが…なんとか全部処理できたようだ。
「今回は1週間のリゾート休暇だよい。」
マルコが隊長会議の時にそういうと、喜びの声がどんどん上がった。
「ただし、最終日は出航の準備をするからない。そこだけは忘れんない。あと、見張り隊もつけるが、人数は半数にしろい。どう決めるかは隊長に任せるよい。んじゃ、見張り隊でも決まるかねい」
「よっし!!アンとデートだからな!!1日目は絶対避ける!!」
「なに!?アンちゃんとデートできるのか!?」
「俺だけな!!」
「それは、ずるいでしょ!!僕もアンとでかけたい!!」
『あはは…』
「んじゃ、アンちゃんのデートと、見張り隊を巡って!!」
「「「最初はぐー!!!ジャンケンッ!!!」」」
1番隊を除いた他の隊長たちは一気に手を出していた。
『なんで、私のデート?』