【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第85章 リゾートアル島 前夜
ドンドンドンと何度も叩かれるドアの音に目を覚ました。
『ん…うるさいー』
「…ふわぁ、お前が鍵閉めるからだよい」
そこではすでに上半身を起こして、眠たげな目を開いてドアを睨みつけているマルコがいた。
「おい、マルコ!!この島飽きた!!他ん所行きてェ!!」
返事をするまでおんなじことを話しているつもりだろうか…。
『鍵閉めないとあらぬ誤解を招くかと…』
「まぁ、あながち間違ってないねい。とりあえず、そのズレた服直しとけよい」
マルコに指さされて初めて、自身の服がとても乱れていることに気がついた。
『ごめんごめん…エースだよね』
「よい。」
だるそうに半裸のまま扉を開けた先にはエースが立っていて、こちらを見ると目を丸くした。
「おまッ!?帰ってたのか!?え、マルコ!?まさか!?」
頭がパニックになってるのか、普段考えなさ過ぎてヒートしてるかは知らないが…勘違いしてることはわかる。
『何もしてないよい』
「真似するない。」
『ごめんって』
「お前、マルコに喰われたのか!?」
ガンッと私がエースにかかと落としを入れたのと同時にマルコからも拳骨が落ちていた。
「ッてェ!!?んで、殴るんだよ!!」
『下品』
「うざいよい」
「ハァ!?」
『島から出る?それもいいね。私もそろそろ街に行きたい〜』
「アンがそういうなら仕方ないねい。島を出る準備しろい。」
「ったく…俺には耳も傾けなかったくせによ」
『エース…拗ねないで?』
「放っておけよい。」
「マルコ!!この際言っとくけどな!!アンは俺の妹だからな!!」
「知ってるよい」
エースはフンッと鼻息が上がっていた。3人で甲板に行くとすでに準備は着々と進んでいた。
「親父が言ってくれたみたいだな!」
「おはようございます、マルコ隊長、エース隊長、アン副隊長!」
「おはよい」
『おはよ。』
「おう!」
集まってくるかのように群がってくる隊員たちに息が詰まりそうなくらいの幸せを感じた。4日会わなかっただけでこんなにみんなに懐かしいなんて。
「アン行けるかよい?」
『ん、方向は!』
「進路12時です!!」
いつものように船の操縦して正面を向けて船をその先は進ませた。ニシシと笑っているエースの機嫌も治ったようでモビーの頭のところでニコニコとら楽しそうだった。