【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第84章 特訓
「ベタ惚れだな。ごっそうさん」
『何も話してないよ?』
「訓練もそろそろ終わりにして帰るか。川より海のが恋しい」
『それはわかる…あと…家族もね』
「確かにな!あんなにウルせェ奴らなのにな。ここ数日離れてるとあのウルささすら懐かしいぜ。」
焚火を前に2人で話すなんてことは初めてで思ってたより話は進んだ。
『ねぇ、サッチやマルコはいつから船に?』
「ん? そうだな〜もう30年とかか?俺もマルコも12、3くらいで親父のところに来たからなァ。」
『2人の10代の話聞きたい!』
「あ?そこら辺のガキどもと大差ないぜ?」
『いいの!』
「そうだな…昔のマルコはあんな感じじゃなくて可愛かったと思うぜ?航海士になりてェなんて言いながら、毎日地図やら何やら開いてたぜ?」
『へぇ〜、航海士なんだ!サッチは?』
「俺は…特に夢なんてなかったからなァ…でもそん時から料理は好きだったな!」
サッチたちの過去は今の姿からは想像できないくらい、子どもらしい。
「んでな!17くらいになった時に俺たちはとんでもないモテ期に来たわけよ!あの赤髪とあったのもそんぐらいでな!」
『やっぱりモテるんだね』
「そらそうだぜ?俺たちは親父とかロジャーの野郎に並んでたから余計にいい男だったんだな!若くて!」
『そんなことがあったんだ〜。お父さんはどんなだった?』
「そうだな〜、あんまり話したことはなかったけどよ、いっつも冥王に怒られてたイメージがあるな。」
『へ…へぇ〜』
お父さんって船長じゃなかったっけ?
『シャンクスとかの若い頃とか見てみたいな〜』
「見れるんじゃねえか?」
『え?』
「ここはグランドライン後半の海“新世界”だぜ?異常なことが日夜起こってんだ!人の歳を戻したりする悪魔の実もあるかもしれないだろ?」
『確かに!あったらすぐにやってもらうのに〜』
「あ、俺はマルコとかイゾウの女になった姿見てみてえな!あいつら今がいいなら、女になってもいい女なんだぜ?」
『それもいいな〜。ん、あれ。なんかそれできる人知ってるかも』
「まじで!?」
頭に思い浮かんだとんでもないでかい顔の革命軍のあの人。確かホルモンとかを操ってたような…。
『ま、そのうち見れたらいいね』
「そうだな!」
昔話は程々にして、私たちは最後の野宿を楽しんだ。そして朝方にモビーに戻るとサッチの部屋でシャワーを借りた。