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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第84章 特訓


サッチは木に手を伸ばした。

「一時回復:リミットリカバリー」

一時的な技だったが傷は修復していた。

「??」
『もうひとつ分かったことは、“時空進行:タイムスキップ”は長い時間を巻き戻すことができる。ただし、長い時間の巻き戻しは一回しかできないこと。』
「“一時回復:リミットリカバリー”の方は何回でもできるが、1時間以内ってことだな。」
『そういうこと。これが能力の上限なんだろうね』

つまり…親父様を完璧に治すことはできないが、寿命を先送りにすることはできる。そして、それを使って仕舞えば“時空進行:タイムスキップ”は親父様には二度と使えない。

「頭こんがらがりそうだな…」
『ほんと、ややこしい能力』
「ま、あとは使い慣れてくしかないわけね」
『…部分的な時間操作もできるようになったほうがいいね。』
「そうだな…地面を土に戻すってことが出来たなら敵の撃退も早くなりそうじゃないか?」
『確かに…ま、とことん試してみよう!』


そこから3日間…傷を戻す練習をしたり、部分的な時間操作を覚えたり、実際に戦闘に使用してみたり。

『やっぱり使いにくいね』
「確かにな…戦闘中に相手に触れてできる直接攻撃って感じのが欲しいな。」
『それはある。どれも基本守りに入ってるもんね』
「ま、守る専用の力ってことだな」
『自分が負った傷を相手に移すことができたらいいのにね』
「そうだな〜、ま、でも俺はこの力…強いと思ってんだぜ?」
『どうして?』
「だってよ、そこら辺の歩いてるボンキュッボンの姉ちゃんたちの服に触れて時間を戻せば裸が見れるしよ!それに、戦闘で壊れるようなもんがあれば時限式?なんても出来そうじゃねえか?」

サッチは楽しそうに夢を膨らましていた。

『超人系は慣れるまできっと大変だろうけど、自然系みたいに身体が化け物になるわけじゃないし、サッチにはいいかもね』
「あ、あと!飯作りで失敗したら戻せばいいってもいいな!」
『サッチは想像力豊かだね〜』
「何事も考えもんだろ?」

にっこりと笑うその姿はとてつもなく男前なんだよな〜。

『サッチに惚れない人は見る目がない人だね』
「おっと、俺に惚れたら…火傷するぜ?なんてな!」
『馬鹿だねい』
「おまッ!!マルコの真似すんなよな!だいたい、お前が俺に惚れることなんてないだろ?」
『まぁ、そうだね。私も意外と一途だからね』
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