【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第84章 特訓
島に着くと、私はサッチと島の奥手に向かった。
「アンちゃーん、まだいくの?」
『うん。当たり前でしょ?』
後ろをついてくるサッチは熱くなってきたのはコックコートを腕に下げていた。
『親父様にも伝えたし、4番隊はイゾウに任せたし…マルコ、には言い忘れたけど…まぁ、なんとかなるでしょ!』
「え、一番肝心なやつにいうの忘れたの?」
『…ま、大丈夫だよ!他のみんなは知ってるし!』
話しながら歩くと少し奥にできている滝がある河原についた。
「へぇー…こんなところあんだな〜」
『ここが一番水が綺麗って教えてくれたの。』
「誰にとは聞かないけどね」
持ってきていた荷物を地面に置くと“それなに”とサッチが指差した。
『あぁ…これはね』
Side.Thatch
朝飯の準備のために調理場に立っていたら、マルコの服を当たり前かのようにきたアンちゃんが話しかけてきた。
『サッチ!もうすぐ島に着くよ』
「あぁ、聞いたぜ?必要なもの書き出しとくんだろ?」
『それは隊長としてのサッチがすること。私が言いたいのは能力者のサッチ!』
「は?」
『島で特訓するよ!島の滞在は2週間!5日くらいなら船を開けてもいいって親父様も言ってくれたの!』
「まじで?」
『まじで!』
にっこり笑うアンちゃんはとてつもなく可愛い。くそ、なんで彼シャツなんだよ!?
そんなこんなで連れてこられたのは島の奥にある滝。なに、ここで滝行でもすんの?
アンちゃんはドサっと地面に重そうな荷物を置いた。
「なにこれ」
『あぁ…これはね』
そう言って鞄の中を開けると、そこにはいろんな服やいらない刀、銃なんてものが入ってた。その多くがボロボロでなにに使うのかさっぱりわからない。
『サッチの特訓に…みんなからもらってきたの!』
「なにに使うのこれ」
『サッチの力はおそらく時間を操ること。それの限界がどこまでなのか、どんなことができるのかを把握するためには試してみることが一番だよね』
「お、おう」
詰まるところ、俺が能力を無駄に使うための代物ってわけね。
『じゃ、始めようか!まずは能力者になった今気をつけることや基本知識について勉強します!』
「はーい」
されるがままアンに従っていくと、自身の能力のことを多く知れた。
「やりますか!」