【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第83章 急にきた…
「おーい、アン!こっち来いよ!」
『うん…今行く…とごめんなさい』
「悪いな、副隊長!死角に入っちまった!」
『ううん、大丈夫!飲みすぎないようにねー』
フラフラと歩いている酔っ払い連中もいるので、周りは注意しとかないとね。
「アン…お前…その目。」
『あァ…まだ言ってなかったっけ。目なくなっちゃって。』
「ティーチか?」
周りには聞こえないくらいの声でシャンクスは聞いてきた。
『…答えないわよ』
「別に仇を打とうなんて思ってないぜ?」
『もういいのよ。』
「そうか…ま、お前さんが大事にしてるもん守れたならそれでいいんじゃないか?」
「そうだぜ!!生きてりゃなんとかなんだ!!」
「アンは長生きしろよー!!」
『ねぇ、前から聞いてみたかったことがあるんだけど。』
「ん?」
『後で2人で話そうよ。』
「「「ブッ!!!!」」」
「そりゃ、夜のお誘いか?」
『そんなんじゃなくて…まぁ、ね?』
そう言うと“わかった”と言って笑っていた。別にもう隠す必要もないんだけど…どうも隠すことに慣れてしまってるからこのパターンに持ち込んでしまう。
「おいおいおい、アンちゃん。ありゃないぜ。」
『サッチ?どうしたの?』
「お前な〜、マルコの気持ち知ってんだろ?」
『うん』
「なら、あァ言う試すようなことしてやんなよ。見ろよあいつの顔…嫉妬に狂いまくってんぞ?」
マルコはお酒をちびちび飲んではいたが、その姿から出るオーラは真っ黒で周りにいる人たちは気まずそうに飲んでいた。
『子供ね〜…意外と』
「惚れ込んだ相手に浮気現場のようなところを見せられて心中穏やかでいれる奴の顔が見たいよ、俺は」
『あら、イゾウとかそうっぽいけど?』
「俺は…見てる間は穏やかだか…そのあとはお仕置きさせてもらうぜ?」
「こわ…」
『聞いてたの?』
「聞こえちまったからな…で、マルコはまた嫉妬か?」
「みたいよー?」
『仕方ないな…』
近くにあった飲み物をグビッと飲むと、マルコのところへ歩いていった。
『マールコ、何怒ってるの?』
「…怒ってねェよい」
『怒ってるよ?』
「怒ってねェよい」
「あ?サッチここにあった俺の酒知らねェか?」
「そこにあんでしょうが…ってあれ?」
「…ぁ!それならアンさんが飲みましたよ」
「「えっ!?」」
「グビッと…!」