【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第82章 関係
『…ん、クロ?』
「起きたかよい」
扉の方を見ると、扉を後ろ手に閉めて、クロたちを追い出して中に進んでくるマルコ。
『おはよい。』
「ふざけてんじゃねェよい。起きたら何故こちらに連絡を通さないんだよい」
『リアスたちナースは知ってるし、親父様も知ってるはずよ。』
「俺は知らねェよい」
『エースと2人で話したかったから、内緒にしてもらったの。』
「…んで、なんで寝てんだよい。こいつは…」
『最近寝れてなかったみたいで、隈がすごかったから一緒に寝たのよ』
「あのなァ…」
『分かってるって…今日だけは大目に見てあげて…ね?』
「…分かったよい。ちょうどいい、俺と話をするかよい」
隣のエースを気にしてるのかマルコはエースをチラチラと見ていた。
『起きないよ。多分』
「そうかよい。じゃあ、まず…この間の海賊たちの話だ。」
いきなり思いながら持ってくなァ…
Side.Marco
「…俺は、お前やサッチがしてることを知ってるよい」
『…サッチに聞いたの?』
「いや、昔からサッチがしてたのは知ってるからな…家族愛の強いお前だからな…隠すときの仕草はサッチと同じだったよい。」
そういうと、アンはなにも言葉を発さなくなった。
「黙認してたんだよい。俺も家族を馬鹿にされるのは許せねェ。だが、俺が直接手を出すと、親父の名にも傷がついちまう…だから、お前やサッチが影でやってくれてることに助かってたんだよい」
『…』
「アン…俺は責めてるんじゃねェよい。もうちょっと上手くやってほしいだけだよい」
『気をつける…』
「それでいいんだよい。あとは…」
言葉を少し濁すと、アンは首を傾けていた。
「その、悪かったよい。勝手な思い込みで突っ走って…」
『…うん。私もすぐに行けばよかったから…』
「そうかい…アン…俺は…」
あと一言、たった一言を言う時間をくれ…そう思った俺にその時間はこなかった。
「ふわぁ……ん、アンと、マルコ…なにしてんだ?そんなに見つめあって…」
「…それはこっちのセリフだよい?お前はここで何してんだい?」
やっぱり、こいつか…分かってて邪魔してんじゃねェだろうない。
「いや…その…じゃ!!」
「待てよい、エース!!」
エースは脱兎の如く走って部屋を出ていった。
「…また言うよい。」
『ん。』