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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第82章 関係


Side.Marco

アン。抱えて帰ってきてからもう4日が経った、どれだけ心配しようが、アンの顔すら見ることができない。ナースのリアスに尋ねても“問題ありません”としか言わなかった。

「もう少し状態が知りたいんだよい」

手に持つ書類を眺めながら、執務に戻る。

「エース隊長ーーッ!」
「エース隊長ーーッ、どこですかーッ!!」

前からエースを呼びながら歩いてくる奴らは2番隊の隊員のようで何かあったようだ。

「なに騒いでんだよい」
「あ、マルコ隊長。」
「エース隊長を見ませんでしたか?」
「まだ書類もできてないのに、執務室にもいなくて」
「…今日はそういや、まだ見てないねい。いつものところは?」

エースが最近、思い詰めたように通っている医務室。

「行くには行ったんですが…どこから入ってきたのか猫がいて…」
「その…」

あまりにも辿々しく話すこいつらの顔や腕には複数の傷。

「やられたのかよい」
「「は、はい…」」
「はぁ…猫になんか負けてんじゃねえよい。2番隊の訓練時間は増やしとくよい」
「「そ、そんなー…」」

ん、ちょっと待てよい…ふと考えた。あの猫は確かアンが気絶した時に消えたはずだ。

「ッこれ、サッチに渡しとけよい!」

俺はすぐさま、医務室へ走った。さっきの隊員たちが言っていたように医務室の前にはアンのあの猫たちが陣をとっていた。

〔来たか、小童…〕
〔主人様の気配にも気づかないとな〕
〔先が見えるぞ!〕
「うるせェよい…アンは起きてんだな?」
〔今は寝ておる。〕
〔そうじゃ…寝ておる。あの小僧と共に〕
「小僧?」
〔ミケ…それは言ってはならぬ〕
〔そうか…しまった。〕

見つからないエース…猫どもの言う小僧…アンが寝ている部屋…全ての糸が一本につながった。

「どけよい。」
〔できぬ、主人様はそれを望んでおらぬ〕
「なら、無理やり通るよい」

扉に手を伸ばすと直ぐに3匹の猫たちは俺の体目掛けて攻撃をしてきた。が、俺も能力者…攻撃をされようとも青い再生の炎は俺の身体を再生し続ける。

〔こやつ、めんどくさい体じゃ…〕

猫たちが一瞬止まった瞬間に大きく扉を開けた。

〔主人様!〕

部屋のカーテンはすでに開けられており、点滴に繋がれてあらアンと抱き合って眠るエースがいた。
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