【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第82章 関係
キィッと小さな音が響き、扉が開くと何かが中に入ってくる気配と、カチャンと鍵が閉まった音が聞こえた。
〔主人様〕
『おかえり、クロ。いらっしゃい、エース…解!」
術を解いた瞬間、ぎゅーと抱きしめられた。
「馬鹿アンッ!!心配ばっかりかけやがって!!」
『イタタタ…エースごめん、ごめんってば!』
“悪ィ!”と言って慌てて体を離したエースは少し隈があり、いつもの輝くような笑顔じゃなかった。
『エース、そんなに心配してくれてたんだね。』
痛む手を無理やりに動かして、エースの隈をなぞる。
「当たり前だろ?アンは俺の大事な家族なんだからな」
『ありがとう…一緒に寝よっか。』
「いいのか?マルコたちにまだ言わなくて。」
『いいの、後でお説教もされるんだから今日ぐらいもう一つ増えても問題ないよ!』
「そうだな!」
エースは靴を脱ぐとつけていたアクセサリーを近くの机に置き、布団に潜り込んできた。
『あったかい。』
「ニシシ、能力者だからな!ここに親父のマーク戻したんだってな」
エースが触ったのは、腹部の包帯の上。
『えぇ…大事なものだからねー」
「今度見るのが楽しみだぜ」
エースは布団に潜って再び抱きしめてきた。頭が心臓の上にあり音を確かめていた。
「生きてんな…ちゃんと」
『当たり前でしょ?」
「そうだな。」
エースはそのまま目を閉じていき、数分もしないうちに寝息が聞こえた。
〔主人様…〕
『大丈夫よ。外の見張りお願いね』
そう頼むと3匹は渋々と言った感じで外に出ていった。点滴が邪魔していたこともあり、寝返りは打てなかったが、エースをちゃんと横に寝かせてやる。
そして、私もそのまま眠りについた。
Side.Lias
再度ご飯の方を聞きに行こうとアンがいる部屋に向かうと、部屋の外には小さな猫が3匹並んでいた。
「あら?入りたいんだけど?」
〔主人様は今は寝ておる、改めよ〕
「そうなの?他に何かあった?」
〔ないよ、大丈夫って言ってた!〕
「そう、じゃあ、また改めるわね」
私は猫ちゃんたちに言われた通り、時間を改めるためにかかとを翻し、再び仕事に戻ったのだった。通る道々でアンのことを聞かれらが同じ回答をしていた。
「リアス!どうなんだよい。」
「問題ありませんわ!」
そういうと苦笑いをしていた。