【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第77章 兄妹喧嘩も
マルコからもらった薬を飲み、一眠りをしたらすっかり良くなった頭は“昨日のお酒の飲み過ぎだ”とコンコンと怒られた。
「お前はお酒を禁止だよい」
『えぇー!!』
「えぇーじゃないよい。あんなタチの悪い酔い方する奴がこれから無事に生きていくにはこうするしかないよい。」
『タチの悪い酔い方??なんの話??』
「…エースにでも聞けよい」
頭を抱えるマルコにはてなマークがポンポンと出てくる。なに、酔って間に何かしちゃったとか??
『マルコ〜』
「なんだよい」
『なにしたの?私…』
「さぁ…なんだったかねい。」
『むッ!!ご飯食べてくる!!』
バンと部屋を出ると、そのまま食堂へ向かった。ピークの時間は過ぎているおかげかそんなに人は多くなかった。
「お、起きたか。問題児ちゃん!」
「昨日はごっそーさん!」
「いいもん見せてもらったぜ!」
声をかけてくれる家族もなにを言ってるのかわからない。ポンと置かれた手にびっくりした。右側から話しかけないでよ。
『サッチー、ごはん頂戴ー』
「お、アンちゃん!おはよう、昨日はマルコと何かあったのか?」
『マルコ?いや、それが何にも覚えてなくて。』
そういう時、いろんなところから食器の割れる音や、鍋の落ちる音が聞こえた。
『え、大丈夫?』
「お、おう!え、ほんとに覚えてないの?」
『うん、お酒をいっぱい飲んでからの記憶がなくて…』
「マジか…あんなに野郎共を…まぁ、いい。ほら、飯。エースの隣で食えよ。あいつまだ寝てっから。」
指差す先を見ると、大量のご飯に顔を突っ込んでいるエースを見つけた。
『エース…ご飯食べられるぞ、私に!』
起こそうとわざとフォークで近くのお肉を取ろうとした時、パシッと腕を掴まれた。
「俺のに手ェ出すなよ、アン」
『起きないからでしょう?』
寝起きの頭でもご飯は食べれるようで、そのままモグモグと咀嚼を続けていた。
「お前、今度から酒飲むの禁止な」
『え?』
突然言われたあのセリフ。
『なんで、マルコとおんなじこと言うの。なんでだめなの?』
「まさか…覚えてねェのか!?」
コクンと頷くと“嘘だろ”と頭を抱えていた。あれ、この光景どこかで見たような…!
「いいか、落ち着いてよく聞け、お前は酔うと…キス魔になんだよ」
『…は?』
「お前は昨日ベロベロに酔った後俺にキスしたんだ」