【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第76章 再会の宴
Side.Marco
俺の部屋に来りゃいいのによい…とイゾウとヤケになって宴の席で酒を飲んでいた。
「おい、いいのか?」
「あ?」
「ほら…」
イゾウが顎でクイッと指した先にいたのはアン。他の野郎と嬉しそうに飲んでいる。が…それだけじゃないようでドンドンと酒を注がれ、それをゴクゴクと飲んでいっている。
「アンは酒に強くないだろ?」
「はぁ…」
顔は紅潮し、さらに目もトロンとなってきてる。
「行かないのかい。」
「行くに決まってんだろい。」
イゾウに焚き付けられてのは気に入らねェが…野郎にずっと囲まれてるアンを見てるのはもっと気に入らねェ。
酒をすぐそばに置いて、アンのところに歩いていくと…ヘラヘラと手を振っていた。
『まぅこ〜』
「副隊長!羅列回ってないっすよー?」
『うっせぇな…いいらよ!ねぇ、まぅこ!』
コタンと傾けた姿に理性を必死に押し出した。
「お前、もう飲むなよい」
『えー、らんれー!』
「これ以上は明日に響くよい」
『いいらよー、みんなと飲むろは、おいしいからー』
ニコニコとすごい上機嫌だ。
「ほら、部屋まで送るからよい。サッチの部屋だろい?」
納得はしてないが…腕を少し強く引くと、よろけるように立ち上がったら。
『みんらー、またれー!』
体を支えて歩くとゆっくりではあるが一歩一歩を踏み出していた。
「お、アン、今日は酔ってんのか?」
『エース〜、よっれらいよー』
「ベロベロだな…にしし!」
『エース…んー』
手が不意に離れたと思ったら、エースにしがみついていた。
「なんだ?」
『エース…チュー』
「う、まっ…んーー」
は?何してんだこいつら…。
頭はすごく冷静だった…と思う。目の前で起きたのはアンがエースにキスをしている。それも普通の触れるだけとかそういう可愛いもんじゃない。
「や、め…ろ!!」
『んー…おしまい?』
「「「うっ!!////」」」
『エース…おねらい…?』
このセリフを聞いて、何人か船室に戻って行った。サッチやイゾウも顔は赤くしてるが、なんとか保っているようだ。
「やめろ、俺のなけなしの理性を崩すなよ!」
「馬鹿言ってんじゃねェよい。アン…部屋に戻るよい」
『んー、眠い〜、まぅこ、ぎゅー』
「よいよい」