【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第76章 再会の宴
『…時を操るの…戻したり、進めたり、だと思う。』
「そうか!なら…ってどうやって使うんだ?」
『…さぁ?そもそも何系?超人系なのか?』
「あー、そうだねい。んじゃ、まず、これに使ってみたらどうだよい?」
マルコが渡したのは服…え、どこから?
「とりあえず使ってみないと分かんないからねい」
「おう!」
サッチは服に触れて、うんうん唸っていた。
『ま、そう簡単には出来ないよね〜。』
「お、出来そうだぜ。」
そう言ったサッチは自信満々に、服を糸に変えて見せた。
『「おぉ!!」』
『糸になった〜!!すごいね〜!』
「だろ!」
サッチは少しはコツをつかめたようで、掴んだ紙やペンを元の状態に戻していた。
「…自然と出るわけじゃないみたいだねい。こりゃ、超人系だろうよい」
『みたいだね〜』
「え、なに自然系ならどうなるわけ?」
『おそらくサッチがこの世から消えるか、赤ちゃんになってると思う。』
「え、なんで?」
『別に絶対ってわけじゃないけど、操るの難しいからね。自然とパッと発動しちゃう。私も最初寝てる時に水になってて焦ったし。』
「動物系ともまた違うのは一目瞭然だからねい」
「グララララッ!!せいぜい、消えないように心がけろォ」
「こわッ!!この力こわッ!!」
サッチはビクビクしていた。
『なら、私が少しだけ力貸してあげる。粘水球…海水』
指の先から粘着したの強い水を出してサッチの腕に巻きつけた。
「うわ…、ち、からが…」
『海楼石よりはマシでしょう?海水で作ってるから取らない限り力は出ないし。まぁ、自分では取れないだろうけど。』
「それのがいいよい。お前が消えたら、飯が困るからよい」
「そこ!?俺より飯の心配なの!?」
『私が海水になったまま添い寝って言うのもできるけど…』
「それがいい!!」
「ダメに決まってんだろい!?」
『って言うだろうから。これね。あとは何に使えて、何に使えないのか…だね。親父様に使えなかったら意味ないし…』
「そこは諦めてないのかよい」
「グララララ!!俺は気にするなァ!」
『いや、むしろ1番大事なところだから…』
サッチは隊員があまりの遅さに呼びにきて慌てて、厨房へ戻って行った。
「アンよい。」
『なに?』
「言い忘れてたが…部屋がないんだよい。今」
『え!?!私の部屋は!?』
「2年もいなかったから…」