【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第76章 再会の宴
「グララララ…また怪我してたのかァ?凝りねぇやつだなァ」
『怪我は…ドフラミンゴと戦って出来たもので…これは…不可抗力!!』
「それ、説明になってないって気付いてる?アンちゃん」
「俺は何もしらねェ」
「俺たちは戻るぞ?」
「勝手にやってくれ」
アトモスやビスタは部屋を出て行った。
『あはは…親父様〜』
助けを求めると、すぐに豪快な笑いが響いた。
「グララララッ!!今回は多めに見てやれェ…再会の宴の準備しろォ!」
「親父…はほんとにアンに甘いよい」
「じゃ、俺は宴の準備してくるわな!エースは医務室いけよ!」
「ほーい」
『親父様ッ、もう一個!!船はまだ出さないで欲しい!』
「なんでだよい」
『ルフィがいる!海軍も!最後の出航を手伝ってあげたい!』
「グララララ…勝手にしろォ。」
『わーい!!ありがとう!!』
「ハァ…アン…シャボン貼って沈めろい。」
『はーい。』
ここに長居するわけには行かないのも知ってる。おそらくドフラミンゴ護送にはそれなりの階級の人が来るはず。
「お前の勝手に付き合うんだからねい。しっかり働けよい」
『はーい』
モビーはあれから2年間何も変わっていないようで、甲板で2年前と同じように能力を使った。
「お前さん、一回死んだかい?」
『イゾウは2年で美人になったね〜』
「はぐらかすんじゃないよ。どうなんだい?」
『死んだ。みんなが沢山の花を海に流してくれたの知ってるよ。』
「そうか…で、なんで能力が残ったんだ?普通はエースみたいな離れるだろう?」
『あァ…生き返るときに無理やり口の中に入れられた。馬鹿で過保護なお父さんに!』
「そうか。会ってきたのか?」
『うん!お母さんも元気だったよ!次は長生きしろよって言ってた!』
「そうかい。じゃあ、長生きしないとね。」
『うん。あ、これ…親父様に渡しといて。』
体からズルッと出したのは黄緑色のリンゴのような形をした渦巻模様の入った果物。
「は?おい…これ」
『よいしょッ!』
シャボンを貼り終わると渦を作り、モビーをゆっくり海の中へ沈めた。
「お前さん…なんでこれが…」
『ドフィのところから取ってきたって言ったらどうする?』
にこりと笑うとイゾウはニヤリと笑った。
『ドフィのところにいたときに市場で売ってたの。』
「市場って…」
イゾウは呆れていた。