【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第75章 決戦の地
エースと二人でサボを見送った。
「で、お前はなんでそんなに傷だらけなんだ?」
『ドフィと戦ってきた。』
「は?」
『ルフィの時間稼ぎしてたの…』
「そうか…」
エースはゆっくりと歩いてくれた。傷に響くこともなく、ゆっくりと町を歩いていた。
『マルコに連絡しようか…』
「あァ…また怒られんな」
『そうだね〜』
蜃気楼を使っているので、国民の目も、海軍の目も受けない。港に着くと、まだ多少海軍が闊歩しているが、国民の避難や誘導を行っているのでそんなに目立つことはないだろうと思い蜃気楼を消して物陰に隠れた。
電伝虫を持ち上げて、番号を入れようとした時
「全く何してんだよい…お前らは」
「本当だぜ…」
上から聞こえた2つの声…それはスタッと目の前に降りてきた。
「マルコ、サッチ!!」
『…あはは』
「ま、その傷のこととか?聞きたいことはあるけど。」
「まずはここを離れるかよい」
『ん…』
エースのストライカー引っ張ってきていたようで、サッチとエースは海から、私はマルコに乗せてもらって空からモビーを目指した。島から離れた5キロメートルのところに霧が散布していてそこにモビーは隠れていた。
「降りるよい…」
『ん。』
徐々に下降していくマルコの背をしっかり掴み、落ちないようにした。
「っと…」
甲板に下されるかと思ったが、脚はつかずマルコにお姫様抱っこされていた。
『ちょ…下ろして…ね!』
「うるせェよい。とりあえず、お前さんは治療だよい」
モビーはしんとしていて、理由を聞くと敵国近いので昼夜の警戒で基本寝てるんだと教えてくれた。医務室に着くと、涙目で声を上げたのはリアスだった。
「…アンちゃん…ッう…うわぁぁぁ!!」
「生きてたって、本当だったのね…!!」
「お前ら泣くのは後にしろい!とりあえず、手当ての準備だよい」
「「はい!!」」
泣きながらもテキパキ動くナース達は2年で腕を上げたようだ。
「ッふ、ほんとに…生きて…よがっだ…ッ」
『ごめんね、リアス…心配かけて…』
「うぇ…ッう、うん」
「全く、後にしろって言っただろい?」
マルコは個室に入ってくると、傷口に青い炎を当ててくれた。
「傷、と他にも聞くことがありそうだねい」
指差されていたのはドフィがつけたマーク。
『いや。あはは…』
「無茶すんじゃねェよい」