【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第75章 決戦の地
戦況は全て見聞色で把握していた。次々と倒れていくドンキホーテファミリー。“ルフィの仲間ならきっと大丈夫なんだろう”という勝手な期待で動いていた。しかし、やはりドフラミンゴも最高幹部もなかなかの強者…倒れることはなく激しい戦闘は町に瓦礫を落としていった。
サボに続いて、革命軍の仕事の手伝いをしていた私とエースは、民間人の避難、そして、瓦礫等を防御し安全なところへ案内していた。
『水反膜ッ!!』
「鏡火炎ッ!!」
「風壁ッ!!」
特に王宮がある台地とピーカの戦闘を行なっているゾリくんのところから降ってくるものはかなりの大きさがあるもので防ぎ壊し砕くと言った感じで守っていた。
「ありがとうございます!」
「あなたたちには感謝するわ」
「あーいいからいいから。早く行けって」
エースもそんな嫌そうな顔はしておらず、頑張っているように見えた。そんな中ゾリくんが大きな技を出し、かなりの大きさで動いていたピーカの像がゴゴゴゴゴッという音を立てて、町に落ちてきていた。
『…嘘でしょ』
「やばくね?」
「やばいだろッ!!!」
サボとエースは一目散に飛んでいき、拳や能力で石を砕いていった。
『大水反膜ッ!!!』
先ほどの数倍の大きさのものを作り、国民の避難しているところに落ちてこないようにした。
『…ッう、お、重いッ!!』
降ってきているのはかなりの量だ。これを今落とすと2次被害が出かねない。
「アンッ、もうちょっとがんばれよ!!」
「早く行けって!!」
エースとサボの必死の避難活動により、数分だけ支えた重さを下にゆっくり下ろした。
『ふぅ…』
「よくやったな、ありがとな」
サボが頭を撫ででくれた。ニコッと笑うと顔を赤くしていたのでそれはそれで面白かった。
プルプルプルと鳴り出した独特な音は2つ…
「俺か…」
「俺もだ、げ…マルコだ」
サボは少し離れて会話をしていたが、エースはなかなか取る気配がなかった。
『なにしてんのよ。ったく…はいもしもし』
「あっ!?!」
[おい、なにしてんだよい!何度も連絡してんだろい?]
『いろいろあって取り込み中だった。』
[え、アンか?]
『エースがなかなか取りたがらないから…代わりに出たの』
[そうかい…怪我はしてないかよい?]
『……まぁ、大丈夫。』
[なんだ、その間はよい。まさか…]