• テキストサイズ

【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第75章 決戦の地


ドフィはベラミーの髪を掴み、ボロボロの体に鞭を打つように持ち上げた。

「勝手に俺を慕い…思い通りにことが運ばねェとヤケを起こす…人は生まれ持った“性”を変えられない!!お前はどこまで行こうとチンピラなんだよ、ベラミー!!フフフ…」

こちら側から顔は見れないが、きっと泣いているんだろう。ポロポロと地面に落ちるそれは赤くなかった。

「何言ってんだ!!!ベラミーは変わった!!!」
「……も”うイイ……殺して…クれ”…」
「ベラミーを放せ!!ミンゴォ!!」
「おい!!“麦わら屋”!!」
『ッルフィ、だめ!!!』

ドフィは伸びてきた足に自身を守るためにベラミーを盾に使った。

「うわぁぁぁあ!!!!ごめん、ベラミー!!」
「さっき約束したろう、麦わら屋!!怒りや憎しみを出せば敵の思うツボだ!!抑えろ!!それを煽るのが奴の手だ!!冷静さを欠けば、命を落とすと思え!!初戦の俺のようにな…!!ドフラミンゴは非常かつ冷酷な男…いつでも一瞬のスキを狙ってくる!!」

ローは冷静に分析できているようで、ルフィは考えることしないからな…こういう相手、苦手なんだろうな。

椅子に縛り付けられていた私の後ろでいきなり大声で笑い出してのはトレーボルだった。

「ベーへっへっへ!!鼻水出たわ。ひ…瀕死のダチの…顔面を…べっへっへ!!蹴った〜〜んねーねー、蹴ったな今、マヌケめ〜〜ッ!」
「何だとーーっ!!!」
「耳を貸すな!!」
『トレーボル…』

こんなだからきっとシュガーを気絶させられたんだな…なんて思った。

「フッフッフッフッ!!“非情”とは言ってくれるじゃねェか…そうでもねェさ…俺は充分頭にきてる…お前らのやってきた事を考えてみろ。パンクハザードの“SAD”破壊に始まり…ヴェルゴ、モネを手にかけ…シーザーを連れ去り!このドレスローザじゃ国中のオモチャ達を解放した…今なお一味は“SMILE”こと工場を狙ってる…!もう充分だ!怒りを通り越して笑っちまってるだけさ!しまいにゃ俺の首を取れる気でいて、さらにアンを奪い返せると思ってやがる。お前らが現れてから散々だ。まるで13年前の“絶望”を再び味わっているようだ。」
「あの事件がなけりゃ、俺はこうしてお前の前に現れることもなかった!!」

町からの叫び声が響き渡っている。ドフィのピシピシとした雰囲気…屋上は緊張感を増していた。
/ 656ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp