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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第75章 決戦の地


「俺は今…感傷に浸ってたんだ。何をしに来た…」

そう言って、ドフラミンゴの前に顔を出したのはベラミーだった。

「“麦わら”の首を取ったのか?」
「なぜデリンジャーを俺の下へ送った!!!本当にあんたの命令なのか!!?もう、俺に望みはねェのか…!!」

それは尊敬し続けたドフラミンゴに対するベラミーの悲痛な叫び。

「…フフフ!!はっきり物を言わせるな…ベラミー。俺とお前は目的が違うんだ。昔から…な!!お前はずっと“海賊”になりたがっていた。だが、おれは違う…何でもよかった。この“世界”さえぶち壊せればな!!!」

ドフィは手を構えた。私をようやく離し、椅子にそのまま縛りつけるとベラミーに攻撃した。

「俺が…求めていたのは、世界を壊せるほどの残虐性…そう、アンのような…な!」
『巻き込まないで、一緒にしないで!』
「家族を思い…世界を壊そうとしたお前…俺がしようとしていることも似たようなもんだろ?」
「ぐはッ!!」
「そもそも勝手に俺を慕ってきて…今は刃を向けるのか?フフフフフ…そりゃ笑えるってもんだぜッ!!」

糸で切られ、刺され、殴られ、蹴られ…それでもなおベラミーは戦うことをやめなかった。

『…ベラミー』
「俺は…ッ…ぁ」

ドサリと倒れる身体…ドフィはそれを足蹴にしていた。

「フフフフフ…これが王者の強さ。俺が求めているもんなんだよ。アンちゃん、そろそろ来ちまうみたいだ…どうするか」

椅子にまた座り、私を持ち上げる。これなら柱に括り付けられている方がマシなんだけれど。

『私…あっちに行きたい』
「お前1人抱えて負ける俺じゃねェぞ?」
『それは…どうかなー』

シュタッと静かな音を立てていきなり現れた2人。

「フッフッフッ、一応…聞いておこうか…万が一って事もある…2人共ここに何しに来た?」
「お前をぶっ倒して、アンを救うために!!」
「同じだ…」

ドンッと音が高そうなくらいはっきりという2人に、ドフィはさらに眉間のシワを深めた。

「失望したよ」
「ベラミー…」
「フッフッフッ!!気になるか…?お前ら昔、“モックタウン”で戦りあったハズだが…いつの間に馴れ合ったんだ?」
「昔のことはいいんだ!ベラミーを放せ!!」
「それは“勝者”が決める事…こいつは俺に殺されに来たのさ…これがお前なりのケジメなんだよな。ベラミー」
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