【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第74章 人質
Side.Sabo
エースに言われるままに体を風に変えると、落ちてきた隕石に当たることなく避難できた。
便利だな〜こりゃ。
バスティーユとかいうやつの仮面をバキバキと砕いた時、ザーッと降り出した雨…これは…
「アンだな…」
火を鎮火すると、雨はすぐに消えて、また晴れた空が顔を出した。
「そういえば…そこにいる“火拳のエース”と“大海の天使アン”も“麦わら”の義兄弟と公表されていやしたがお前さんもそうだと?」
「4人で盃を交わしたんだ。俺たちには切っても切れねェ“絆”がある!!」
「ハタ迷惑な4兄妹がいたもんだ…!!」
あの時を思い出す…エースとアンとルフィと…4人で遊んでいたあの時を…!
「どんな兄妹だ…“麦わら”の兄貴、姉達は…白ひげんところの2番隊隊長と1番隊副隊長…革命軍のNo.2!!?」
「覚えとけ…ルフィがもし俺たちに助けを求めたら…」
「例え、世界のどこにいても俺たちは立場を押して駆けつける!!」
「もう二度と…」
ーアンが死んだ!?
ーそんなわけないだろ!?
あんな思いは…二度と…
帽子を深くかぶるとエースも藤虎も何かを察したようだった。
「サボ…」
「これ以上の質問はヤボな様だ…」
「どうせ興味ねェだろ?」
「その肴に合う酒もねェもんで…!!」
2人でまた大将に攻撃を仕掛けた。
『ドフィ…どこ行くの?』
「フッフッフッ!そろそろ俺も行ってくる…まァ、影の方だがな。」
『私も水分身とか使える様になりたい』
「フッフッフッ…そうなりゃ、俺のところに1人置いていけ。」
『やっぱり、使えなくていいや』
話している間にもドフィは糸をスルスルと下層へ送っていた。
『前から思ってたんだけど…その分身の時って意識も共有するの?』
「あァ」
『ふーん』
そんなことをしているうちにディアマンテやトレーボルが戻ってきた様だ。
「んねー、ドフィ!!今どっかに“糸ジョーカー”飛ばしてたか?」
「届け物があったが不要だった様だ。お前ら、ローに初めて会った日のことを覚えてるか?」
「ウハハハハ!!イカレた目もイッちまってたな!」
3人は昔話に花を咲かせているんだろう…というかそろそろこの腕離して欲しい。服を破られ、マークをつけられ、側からみれば完全に情事後だ。“ハァ…”とため息が出た。