【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第73章 暴かれた国
『おー、さすがにサボはコツ掴むの早いな〜』
「何の実を渡したんだよい?」
『カゼカゼの実…』
「お、俺との相性良さげだな」
「そうだねい…頭の出来とかも2人で割ればいい感じだよい」
『…そうだね。どうする?今から』
国はとてつもなく荒れているようで、ここまで悲鳴が聞こえてくる。王宮は崩れてきている。
「俺はとりあえず飛んで親父とモビーを連れてくるよい。電伝虫は距離があるのか届かないよい」
「そうか。じゃ、俺たちはここで迎えを待ってればいいのか?」
『んー、私1人でもいいよ?エースはマルコと一緒でも』
「お前は何をする気だよい」
『いや…何もしないよ。ドフィにお別れ言いにいくだけ。』
「そうかよい。んなら、エースはこっちで連れてくよい。面倒ごとの原因みたいなもんだからねい」
「なんだよ、俺がなんかしたか!?」
「親父のマーク見せながら戦うから、海軍がきてんだよい!!」
そう私たちは一応、走りながら話している。後ろに構えるのは海軍の大群…。
『私たち追いかけてる間に国民助けてあげればいいのに』
「確かにな…エース、とりあえず親父に報告のために戻るよい」
「…わかった。ちゃんとここにいろよ?」
『分かってる…じゃあ、早く島から出てね』
「お、おう」
エースとマルコはさっそく空へ飛び立った。建物の上から島の端に行ってのを見ていると、空に糸のようなものが大量に広がっていた。
『うーん、あれは…』
「フッフッフッ…仲間は逃してやったのか?」
『…ドフィ。そうね、親父様に会いに帰ったみたいよ』
マルコたちはすでに島の外に出ていてドフィの能力に捕まることはなかったようだ。
「迎えにきたぜ?アンちゃん」
『王様自ら迎えにきてくれるなんて…嬉しいわ?』
「思ってないだろ…」
『もちろん。私は何もしないよ』
「あァ…分かってる…だから…」
パシュパシュと手足を貫いた糸。
「俺は怒らせるなと言ったはずだ…なぜコロシアムの外にいる?なぜ俺を裏切る?」
『コロシアムだけじゃ退屈しただけよ。それに裏切ったなんて…私は最初からファミリーじゃないわ。』
「そうか…残念だ。」
ドフィは私をその糸で縛りつけて、拘束した。
「お前には人質になってもらうぜ?俺の可愛いアンちゃん」
『…ッ馬鹿ね。』
体が空に浮いていた。拘束をしてる癖にその仕草は優しいままだった。