【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第73章 暴かれた国
Side.Ace
俺はアンに言われてマルコの背に乗ってモビーに一度帰還する予定だったが…。
「マルコ、やっぱり嫌な予感がするんだ…」
「奇遇だねい、俺もだよい」
「俺は残る…またアンを失うわけには行かない。」
「分かったよい…能力が戻ってるからない。別に好きにしろい」
「おう」
俺は島から出る瞬間にマルコから飛び降りた。降り立った屋根で国を見下ろした。そこはまるであの監獄の中のようだ。人々の阿鼻叫喚が響き渡っていた。
「やっぱり、あいつくそじゃねェか。とりあえず、アンが合流しそうなサボかルフィんとこに行くか。あんまり得意じゃないけど…」
見聞色を使い、サボもルフィも近くにはいなかった。その代わりに大将藤虎がすげェ近くにいた。“こりゃ、さっさと逃げないとヤバイな”と思っていた時、国全土のどこからでも見渡せるだろうという大きさの映像が映し出された。そこに写っていたのはクソのドフラミンゴだった。
[ドレスローザ国民たち…及び、客人たち…別に初めからお前らを恐怖で支配しても良かったんだ…!真実を知り、俺を殺してェと思う奴もさぞ多かろう!だから「ゲーム」を用意した…この俺を殺すゲームだ!!俺は王宮にいる…逃げも隠れもしない!!この命を取れれば当然そこでゲームセットだ!!だが、もう一つだけゲームを終わらせる方法がある。今から俺が名をあげる奴ら、全員の首を取った場合だ!!なお首…一つ一つには多額の懸賞金を支払う!!殺るか殺られるか!!この国にいる全員が“賞金稼ぎ”!!お前らが助かる道は…誰かの首を取るに他ない!!]
「一体なんの話をしてんだ??ゲームとか首を取るとか…。」
ただでさえ考えるのが苦手なのによォ。こう言うのはいつもサボとかアンがやってくれてたんだ。俺とルフィは行動派だからな…とりあえず聞いとくか。
[誰も助けには来ない…!この「鳥カゴ」からは誰も逃げられない!!外への通信も不可能…外の誰にも気づかれず…お前たちは死んでゆく。暴れ出した隣人たちは無作為に人を傷つけ続けるだろう…それが家族であれ…!親友であれ…!守るべき市民であれ…!逃げても隠れてもこの「カゴ」の中に安全な場所などない!「鳥カゴ」の恐怖は幾日でも続く!!全員が死に絶えるが早いか!!お前らが終わらせるのが早いか!]
「やっぱりくそじゃねェか。」