【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第73章 暴かれた国
試合の途中、急に観客席が騒がしくなっていった。座っていたはずのオモチャが光を放ち、人間、動物へと姿を変えていった。
「どうなってんだよい!?オモチャが…」
『これがこの国の秘密…ドフラミンゴが暴かれるのを最も恐れていたこの国の闇だよ』
これはシュガーが気絶でもしたんだろう。それによってホビホビの実の能力が消えてしまったんだろう。
「…知ってたのかい」
『一応…ドフィの下にいたのも事実だからね。お世話してもらってた時に直接に本人に聞いたの』
「そうかよい。」
パニックになっているコロシアムは観客たちはバタバタと外は逃げていくが選手はそうもいかない。サボはリングに手をつき何かを確認していた。
「悪いな、エース…竜の息吹ッ!!!」
ゴンッとリングを壊したサボ…水路に落ちていくエース。
『…仕方ない…これはズルだけど。』
あの実はエースに貰ってもらわないと困る。エースの周りにいた闘魚を呼び、エースを悪魔の実に近づけてもらう。
「アンだな…」
『ごめんね、サボ。』
〔女神…はやく、退けて〕
『ごめんごめん。』
エースを水の力で押して、実の箱を目の前に持ってきた。
「ったく…世話の焼ける弟だねい。」
「これは勝った気がしねェが…この実は食ったもんがちだよな。」
「エースッ!!」
「悪ィな…サボッ!!」
「やめろォ!!それはやるつもりのねェ商品だ!!」
「全員とは言わねェが場外、それにこれとったやつが勝利なんだろ?おれがもらうからな!!」
そう言って、エースは悪魔の実を丸呑みした。
「『う…』」
『流石にあれはない。あんなにまずいのに』
「信じられねェよい」
『じゃ、私たちもそろそろお暇しようかな。マルコ。』
「よい!!」
蹴りで正面にあるガラスを破り、不死鳥になったマルコに乗りリングを降りた。
『力は戻ったようで何より』
「うるせェ!!」
『じゃ、とりあえずコロシアムから出ようか、サボも!』
「アン…さっきのはずりィぞ?」
『ごめんね?サボにはあとでいいものあげるから。』
なんて耳元で言うと顔を真っ赤にしていた。
「アンッ!!お前は俺たちを、ドフィを裏切るのか!?」
『ディアマンテ…ドフィにも言ったけど。お世話してくれたのは感謝してるけどファミリーに入ったつもりはないよ』
「いくよい!!」
『…水柱ッ!!!』