【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第72章 三つ巴
Side.Ace
試合後にあったサボは俺に正体を明かした。そして、一言言った。
「お前にはあの実はやらねェ!!アンと対になるのは俺だからな!!」
「はぁ!?おまえ、どんな理由で狙ってんだよ!!」
「当たり前だろ!?俺だって火使って、アンと対になりてェ!エース、だから、お前にはゆずらねェ!!」
ビシッと指を向けるサボの手を掴み、俺も言い返してやった。
「あれは俺のんだ!そして、アンも俺のんだ!!」
「はぁ!?それこそ意味わかんねェだろ!?お前は実の兄貴なんだからそこにはいけねェんだよ!!」
「兄貴だろうが譲れないものがあんだよ!!」
ギリリと睨み合う俺たちを止めたのは、選手を呼びに来た男だった。サボは後ろ手にひげを戻し、おれは破れた服を脱ぎ捨てた。そして二人でリングに上がった。
「闘魚についてるやつを掴んだやつが勝ちが…わかりやすくていいな」
「そうだな。お前と戦うのはガキの頃以来だな。手加減はなしだ。」
「望むところだ!!」
ゴングが鳴り、すぐに攻撃を仕掛けてくるのは選手だけではなく闘魚もだった。
「よっと!!」
「邪魔なんだよッ!!」
ジーザス・バージェスがなんかすげえやつを打ったあと、飛び上がってきた悪魔の実を乗せたやつにサボと同じタイミングで飛び乗った。
「どけっ!!」
「それはこっちのセリフだ!!」
「さぞ欲しかろう、麦わら、火拳ッ!!」
ヒラヒラした剣をこちらに向けるも、武装色を纏った腕とサバの鉄パイプで砕いてやった。
「ウィッハハっ!!まとめて撃ち落としてやる!!」
「しつけェやろうだな…」
ジーザス・バージェスはこちらに闘魚を倒したあの技を構えていた。
「「先にあいつからか!!」」
またもや同じタイミングで飛び上がり、2人でジーザス・バージェス に攻撃を入れた。サボの入れた攻撃で肩の武器を砕き、おれの拳でジーザス・バージェスを後ろに吹き飛ばした。
「くっ!!」
「邪魔してんじゃねェよ!!」
「だから、それはこっちのセリフだって言ってんだろ!?」
目が合うたびに睨み合う、そして競い合った。また“01”と書かれた闘魚が飛び上がり、それを俺たちは追いかけた。
「あいつ…戦闘が違うじゃねェか…本当に麦わらか?」
戦っている途中、いきなりオモチャだった奴らが人間になっていった。どうなってんだ。