第72章 三つ巴

『あ．そうだ…試合も飽きて来たし。見に行こうよ、直接。』
「は？」
『霧…蜃気楼…』

私はマルコの手をつなぎ、能力を使って姿を隠した。やはり、外にはドフィのところの手下が見張っていたが、ドアは風で空いたと思われていた。

「大丈夫か。この見張り」
『あんまり意味ないと思う…静かにね？』

マルコと2人コロシアム内の選手控え室に歩いて行った。

『…みて、さっき倒れた人たち。』
「あァ…医療は足りてんのかねい」
『さぁ？興味ないし。』

廊下に埋め尽くすくらいの人…。

『あ、痴態くん』

姿を発見したがこちらからしか見えていないので、気付かれてはいない。

「というかエース…いないよい」
『本当にどこに…あ、ルフィだ』
「お前の弟も人気者だねい」

どうやら、いろんな人に追われているようで、廊下も半分に割れていた。

『…マルコ、先に謝っとく。』
「は？」

私はルフィが向かった先に歩いて行った。

「黒ひげか…」
［そうさ、久しぶりだな…ゼハハハハ。大会に出場中らしいなルーシー。だが、メラメラの実はうちのバージェス がいただく。まるでエースが仲間になるようで嬉しいぜ〜！！昔本人にゃ断られちまったからなァ〜］

電伝虫から聞こえるこの声…

「エースの力はお前らだけには絶対渡さねェ…」

ルフィはそのあとすぐにその場を去っていった。

『久しぶりね…ティーチ』
「あ、声が…なんだァ？」
［どーした、バージェス 。］
『まさか、生きてるなんて思ってなかったわ。海に沈んで死んでればよかったのに。』
「お、おい…まさか…」

バージェスは驚いた顔でこちらをみていた。能力を解いた。

『こんなところで会うなんて本当に縁があるようで、ジーザス・バージェス…』
［ゼハハハハ…生きてたのかッ！アン…］
『おかげさまで。貴方達にやられたこの右目…忘れてないわよ』
［あァ…最後のやつかァ！あれはお互い様だろう！！俺も死にかけたんだからなァ！！］
『エースの力は渡さないわよ。』
［なんだ？俺に喧嘩を売ろうってか？ゼハハハハ！！］
『…まさか。誰もそれを望んでないわ。ただし、今度また私の家族に手を出すなら容赦しない』
［白ひげのマークもないお前が家族か？］
『なんで知ってるの？』
［わざわざ狙ったんだぜ？そのマークが消えるようになッ！］
『…マークなんて彫ればいいだけよ』