第72章 三つ巴

『ジーザス・バージェス…生きていたのか。』
「あァ…あの落し前戦争で、俺たちが失ったのは３つ。親父の力とエースの力、海を操っていたアン、そして…四皇の地位だ。」

ギリッと手に力が入った。

「親父はそんなことに興味がないって言ってたけどよい。長く続いていた四皇が入れ替わった。世界が大きく変わった。ティーチたちも勢力を伸ばしてるみたいでよい…」
『でも、もう落し前は付けたんだよね』
「あァ…みんな、もうする気はないって言ってたよい」
『それなら…いいんだ。でも、ティーチの仲間が出たってことはまだエースのメラメラの力は諦めてなかったってことだよね。』
「そうみたいだねい。」

Aブロックで壊れたリングは修復されて、次はBブロックが始まろうとしていた。

「次は豪華だねい。」
［そして、遅れてやってきたこの男もBブロック！！わずか一年で彗星の如く名を上げて“新世界”へやってきた！残忍無比の“イカレた超新星！！！海賊達の串焼き映像配信事件！！善良な市民への砲撃放火事件！！今、もっとも消えて欲しい海賊No.１の海賊バルトロメオ〜！！］
「てめェら全員、地獄は落ちろォーー」

とてつもないブーイングの嵐。

『すごい荒れようたけど…』
「本当にイカレた話しか聞かなかったよい」

［まだいるぞ！！Bブロック！！最後にもう1人！イカレロメオとは真逆の男！！我が国の国王ドフラミンゴを敬愛し、遠い国より持ち帰った黄金の柱を寄与することで彼に忠誠を誓った男！！以来“野蛮な海賊の王国”とこの国を嘲る諸国の町々を容赦なく破壊しねじ伏せて来た！！ドレスローザの凶弾！！かの男がこの度、ついに国王より“チャンス”を承った！！！今大会においてその男が優勝した折には彼の執念は実を結び！！晴れたドンキホーテファミリー幹部へと昇格することが決定している！！大会優勝候補その1人！！海賊ハイエナのベラミーーー！！！］

人気はあるようで彼の登場に観客は沸いていた。

『…可哀想なドール』
「なにがだよい？」
『この大会にはドンキホーテファミリーが参加するの。最後にはディアマンテも…彼が出るってことは…最初から勝たせる気なんてないのよ、ドフィは。だから、お人形なの。可哀想に…貶められてるって考えればわかるのに…あいつを信用して敬愛してるが故に気づかない…』
「そうかよい。」
『可哀想なベラミー』