【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第71章 本当の記憶
Side.Marco
俺はその床を見ながら、変装集団の中に紛れた。
「“能力者”か。」
「何の能力だ…」
やっぱり、こいつらは…
「おっさん、強ェなァ!何者なんだ!」
「…へへ、そいつァどうやら…言わねェ方が互いのためかと存じやす」
そう言って盲目のおっさんは去って行った。
「ありゃ、最近海軍大将になったやつだねい」
「「ッ!!」」
「誰だ、おっさん!!」
「口の聞き方がなってないねい。」
いくら変装をお互いしてたとしても札付きなんだ、顔くらい知っとけよい。
「お、マルコ、そんなところにいたのか?なんだ知り合いか?」
「お前は相変わらずバカだねい」
訳がわからないと首を傾げていると、麦わらの一味のロロノアが刀がないと騒ぎ出していた。
「なんだ?」
「お前…そんなにバカなら兄弟やめた方がいいよい」
だが、それは向こうにも言えたことか…なんて思っているとロロノアは何処かに一身に走っていき、それを追うように麦わらたちも走って行った。
「とりあえず…追ってみるかい」
「そうだな!」
麦わらたちが走って行った方へ行くと、路地裏の人通りのないところにさっきの面汚しの男がいた。
「どう言うわけか若様が、ものすげえ商品を用意しちまってよ!いやァ…アレはビビったぜ!誰でも欲しい!」
「まさか、ミンゴが言っていた美味しい肉かッ!?」
「あいつはお前が欲しがる物としか言ってねェよ」
「そりゃ、なんなんだい?」
「あ、誰だおっさん」
「さっきの…」
「あれは…1年半前に黒ひげとの落し前戦争で能力を失った白ひげ2番隊隊長火拳のエースの、悪魔の実…メラメラの実だったんだ!」
「嘘だろい…」
「…俺の実が…こんなところに…」
エースが拳を握っているのを見た。
「本物か!?それ!!」
「若様が下らねェ嘘なんかつくかよ!!」
「エースの…メラメラの実!!」
どうするかねい…とりあえず親父に…
「俺は行くぞ、マルコ…あの力は俺のんだ。」
エースの真っ直ぐな目はすでにコロシアムを見ていた。
「はぁ…わかったよい。ただし、本人だってのは絶対バレるなよい」
「あァ…行ってくる!!」
いつのまにか麦わらの方も向かっているようでそこに姿があるのはさっきの面汚しのやつだけだった。
「さ、俺も行くか」
翼をはためかせて、俺はコロシアム近くに飛んだ。
「…ありゃッ!?」