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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第71章 本当の記憶


「フフフフ…そうだなァ。そっちのアンちゃんとはな?」
『言ってくれるじゃない…でも、あなたにはお礼を言わなくちゃね』
「何の礼だ?」
『ここで半年近くも面倒を見てくれたお礼と、ここに繋ぎ止められてる礼よ』
「フッフッフッ、覇気を放ちながら礼を言われたのは初めてだぜ」

ニヤニヤとした笑顔は今までと何も変わらなかった。

『これ、外して欲しいんだけど。』
「できねェ相談だ。」

ガチャンとなる足枷に嫌気が差してくる。

『こんなことしなくても逃げないのに。』
「そりゃどうかな…この国は今から荒れるぜ?なぜなら、お前の兄弟たちがいるからだ。火拳のエース、麦わらのルフィ、革命軍サボ…誰もお前の義兄弟だろ?あの戦争にもいた。」
『…そう。でも、別に彼らが何しようとしてても私は止めない。そうするように仕向けたのも貴方でしょう?』
「フフフフッ!やっぱり手放せねェな!俺のファミリーに入れ!お前のその頭脳、能力…全てが欲しいッ!!」

窓枠からようやく降りたドフィは私の繋がれた足を撫でる。

『…入らない。たとえ、親父様のマークが消えたとしても、私は白ひげを…親父様を裏切らない。』
「その忠誠心もいいもんだ。フフフフ…だが、この足枷は離さない。それがある限り水へ変化することはできねェんだろ?」
『よく知ってるわね…』

ドフィは何も答えないで部屋に戻って行った。

ベッドに繋がれている鎖はかなり長く、部屋の中は自由に動けるようになっていた。

『確か…』

カシャンカシャンと音を立てながら、ダイヤルを回すと電伝虫は独特な鳴き声を上げた。

[誰だよい、こんな忙しいときに]
『あら、かけ直すけど…』
[ッアンか!?]
『お久しぶり、マルコ。っと言ってもこの間の夜に来てくれたときにあったけれど。』
[…記憶が戻ったのかい]
『おかげさまで…今は、どこかのバカたちの人質になってるけど。』
[は?]
『それより、エースとルフィとサボが来ていると思うんだけど、どこにいるのかな?』

電伝虫が固まったかのように会話が途切れた。

[コロシアムの中だ]
『え?』
[お前が死んだ後、エースと親父は能力を失ったんだよい。親父のはティーチに奪われちまったが、エースのは消えた。つまりどこかに新しく実が復活してんだよい]
『…まさか、コロシアムの優勝商品って』
[メラメラの実だよい]
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