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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第69章 ぼんやりと


朝起きるとそこにドフラミンゴの姿はなく、自身の姿を確認すると見覚えのない服を着ていた。

『そっか… 昨日…』

自分のしたことを思い出し、“ずいぶん長い間眠っていたな…”なんて思った。不意に扉が開き、そちらに目をやるとベビーが顔を出していた。

「起きたのね。おはよう」
『おはよう、ベビー…そしてお帰りなさい』
「えェ、若様から居場所を聞いたときは何事かと思ったけれど、何もなかったみたいね。」
『なにを期待してたのかな?』
「ナニ…でしょう?」
『もう…』

ほんとベビーには敵わないな…と思った。

「ほら、起きたならお風呂はいってらっしゃい。体は拭いたっておっしゃってたけどやっぱり血生臭いわ」
『拭いたって…誰が?』
「若様よ?」

ボッと顔に火がついたように赤くなる。

『拭くって…え、裸見られたの!?』
「あら、気にすることないわ。若様は女の人なんて見飽きてるから」
『そう言う問題じゃない!!』

部屋をそそくさと出ようと、ベビーに連れられているとドフィはもう仕事をしていた。

『おはよう、ドフィ』
「あァ…よく眠れたか?」
『えぇ、ありがとう。』

急に気恥ずかしくなってしまい、ベビーを引っ張るように部屋を出て自分の部屋に戻った。

「あんなに顔を赤くして…若様に惚れちゃった?」
『いや、ない』
「そんな冷めたこと言わないで…若様、いい男よ?」
『知ってるけど…じゃ、私お風呂行くからねー』
「もう。」

お風呂に行き、ぶかぶかの服を脱ぐ。これはもしかして誰かやその女のなんじゃないかと思った。

『ま、いっか…』

ポイッと投げ捨てて、浴室に入る。シャワーを浴びるとまだ残っていたのか下に流れていく水がほんのり赤かった。

ー俺も似たようなことしてたからな。
ー俺とアンちゃん、2人だけの秘密な?

『…ッまた…』

顔ははっきり浮かばないのに、声だけは頭に響いてくる。誰なの…一体。

「ちょっと、アン?大丈夫ー?」

コンコンと浴室をノックする音に現実へ戻った。

『うん、もう直ぐ上がるー』
「わかったわー」











その頃、世間では新たなニュースが世界を飛び交っていた。

【麦わらの一味、完全復活!!】
【白ひげ、火拳の懸賞金アップ!!!】

新たな時代が幕を開ける。向かうは舞台はグランドライン後半の海、新世界!!
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