【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第68章 回復
「本当に大丈夫なの?」
『うん、もう大丈夫よ。』
「アン…無理する事ないわよ」
「そうザマス…だだのファミリーの食事会をザマスよ?」
『でも、みんなに会えるから…行きたいの』
あの日以来、ベビーやシュガーたちは少し過敏になっているようで何かあるたびにこのように心配してくる。今日はファミリーが大集合する食事会…そんなものをたかだか頭痛で休むわけにはいかない。
「そうザマスか?じゃあ、準備するザマスよ?」
この日はドレスコードという決まりがあるようでみんなはそれぞれドレスを着ていた。あとは私1人だけのようだった。
「髪はとかして、三つ編みにしてあげる」
『ありがとう、シュガー』
「メイクは任せるザマス!!」
『ジョーラもありがとう。』
ベビーも服を選んでくれた。
『これ、少し背中と胸開きすぎじゃない?』
「いいのよ、ファミリーって言っても幹部だけじゃないんだから。若様の横に並んでも引けを取らないくらいじゃないと!」
かなり大胆なドレスに躊躇したが…それで彼女たちが満足するならと心を決め、ドレスに着替える。
「メイクはナチュラル系にしてよね、ジョーラ」
「分かってるザマス!!」
チークやアイシャドウをサッと塗られて、その横でシュガーは髪を整えてくれていた。
「ん、できたザマス」
『うわぁ、すごい!流石ね!』
「誰がカリスマ美容師ザマスか!!」
「言ってないわ…」
「靴はこれを履いてね…」
ベビーが出してくれたのは可愛いけど、かなりヒールの高いもの。
『…あはは。』
「ほら、履いて!早く行くわよ!」
「今日はアンのお披露目でもあるんだから。」
手を引かれて、どんどんと進んでいくとホールの前の扉に幹部たちが集まっていた。
「お待たせしました!若様ッ!」
「遅いじゃねェか、ベビー…とこりゃ見違えたなァ、アンちゃん。よく似合ってんぜェ?」
『ドフィも今日はモフモフは着ないのね…』
「当たり前だろ?ドレスコードだからなァ」
「ドフィ…見惚れてるのもいいがそろそろ入ろう。」
「うるせェよ、ディアマンテ」
ガチャンと音を立てて、扉が開いた。ドフィに腰を掴まれて同じタイミングで歩く、横には3人の最高幹部、そして、後ろについてくる幹部たち…
「待たせたなァ、野郎ども」
そうドフィが声を発するとホールが揺れた。