【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第67章 ファミリー
Side.Marco
アンが居なくなってかなりの月日が過ぎた。俺たちの中でもようやく整理がついてきて、しっかりと海賊をできるようになってきた。
「おい、マルコー…」
「なんだよい。」
「なんかさー、ここら辺がもやもやすんだよ。病気かな〜」
いきなり入ってきたエースは胸の辺りを指していた。
「俺じゃなくて若先生のところに行けよい」
「デュースは恋でもしたのか?って言って終わった。」
「なんだよい、それ」
「なんかさ、あん時みたいな感じなんだ。昔もあった。アンが死んだって言われてた時に…ここら辺がもやもやっとして…」
「そのあとどうしたんだい?」
「肉食ってたら治った。」
「じゃあ、今回も肉食っとけよい。」
「おぉ!!さすがだな!!そうする!!」
なんで、こんなことも閃かないんだよい。ったく…
エースはバタバタと食堂に走っていった。
「もうこんな時間か…」
時計を見ると、お昼になっていてちょうど飯時だった。“飯にでも向かうか”と思い腰を持ち上げた。部屋から食堂へ行く時必ず隣の部屋に目をやってしまう。
ここは、アンが使ってた部屋で、今はエースが使っている。
ーあいつの部屋は俺のだ!!
と勝手に部屋を移動してしまった。置いてあったものは、どうしてのかは知らないが…自分で使ってるなんてことはないだろう。
「お、マルコ。飯か?」
「イゾウもかよい?」
「おう…なんだまたエースの部屋を見てたのか?」
「いや…」
「アンへの思いは断ち切れそうか?」
これは何度も何度もみんなに言われた言葉だった。
「いい女すぎて、そんな簡単に断ち切れそうにないよい」
「確かにな…いい女だった。」
「ったくよい。」
しんみりした話をしていたが、食堂に行くとサッチとエースが何やら揉めていた。
「長男様の出番さね」
「全く…問題しか起こさないやつだよい。」
“何揉めてんだよい”と声をかけて喧嘩の仲裁に入る。どうせ、しょうもない内容なんだよい。
「だーかーらー、今日は肉はないっての!!」
「なんでだよ!!俺のビョーキが治んないだろ!!」
「ビョーキなら肉なんて食うな!!」
「俺はそれで治るんだよ!!」
ほら、しょうもない内容だったよい。
「うるせェよいッ!」
「「いってェッ!!」」
両者に覇気付きの拳骨をすると喧嘩は収まった。