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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第66章 失ったモノ


Side.Master

「シュロロロロ、よく来たなァ…ジョーカー」
「フフフフ、元気そうじゃねェかー、シーザーよォ」

この間の電話は定例報告と、近く様子を見に行くということだった。そして、今、ジョーカーは俺の研究所に単独で来ている。

「フッフッフッ…どうだ?研究所の具合は。」
「シュロロロロ、いい感じだ、」

研究所内を案内しながらSADの研究室へ向かっていた。

「ん?ありゃなんの部屋だ?」

ジョーカーが目をつけたのは、ドールの部屋。綺麗にする様に言っているせいか、氷も張っておらず、他の部屋とは見るからに違う。

「シュロロロロ…あの部屋は俺のドールの部屋だ。」
「ドールだと?」
「海で前に拾ったんだ。見てみるか?」

“あァ”と頷くジョーカーはその瞳は隠されているが口元で興味に駆られているのは見て分かった。

「すぐ開けさせよう…」

扉を開けされるとそこには一つのベッドが置かれており、その上で今もなお眠り続けているドールを見せてやると、ジョーカーは固まっていた。








Side.Joker

毎月の様にシーザーの研究状況を見るためだけにやってきたパンクハザード。SADについての研究室に歩いて行く途中だった。その部屋は周りの景色とは違って小綺麗で、景色から浮いている。なんの部屋かと尋ねれば、“拾ったドールの部屋だ”とぬかしやがった。

ドール?オモチャだと?

部屋を興味本位で覗くと、そこには一つのベッド。その上で眠ってるのがお前の言ったドールか?

ベッドに近づいて俺は驚いた。

「おいおいおい、こらァなんの冗談だ?」
「ジョーカー?」
「フッフッフッ、やっぱり生きてんじゃねェか。」

綺麗に寝かされている身体を掴み、持ち上げるが起きる様子はない。

「あ?」
「そいつはここに来てからずっと寝たまんまだ。身体に異常もねェのにずっと寝てやがる。知ってるのか?そいつ」
「フフフフ、面白ェ…シーザー…金はいくらでも払う。こいつは俺がもらっていく」
「あァ…それは構わねェがよ。そいつ…傷だらけでとても慰みモンにはならないぜ。シュロロロロ」
「フッフッフッ、あァ…構わない。他になんかあったか?」

俺はシーザーに処置の経歴などを聞き、そいつを連れてパンクハザードから自国へ帰還した。

「フッフッフッ嬉しいねェ…また会えたぜ。アンちゃんよォ」
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